「控えめに言っても不可解」 「雪だるま」の衛星を持つ小惑星を発見

AI要約

米航空宇宙局の探査機が小惑星ディンキネシュで雪だるまのようにくっついた二つの衛星を発見。

衛星が二つくっついている事例は珍しく、研究者も驚愕。

この発見により、小惑星の多様性や形成過程に対する新たな理解が得られる可能性。

「控えめに言っても不可解」 「雪だるま」の衛星を持つ小惑星を発見

 雪だるまのように二つの衛星がくっついて回っている小惑星を、米航空宇宙局(NASA)の探査機が初めて発見した。「控えめに言っても不可解だ」と研究者も驚くほど。探査機の研究チームが29日、英科学誌ネイチャーに発表した(https://doi.org/10.1038/s41586-024-07378-0)。

 小惑星探査機「ルーシー」が調べたのは、火星と木星の間の小惑星帯(メインベルト)にある小惑星「ディンキネシュ」(直径約720メートル)。昨年11月、小惑星とすれ違いざま、最接近した時に撮影したところ、直径200メートルほどの衛星を確認した。

 小惑星が衛星を持つのは珍しいことではないが、驚いたのはその直後だった。遠ざかる小惑星を振り返るように撮影すると、衛星は一つではなく、二つが互いにくっついている「接触二重衛星」だった。

 NASAゴダード宇宙飛行センターの天文学者キース・ノル氏は「ごく普通の目立たない小惑星だったので、画像を見てとても衝撃を受けた」と取材に答えた。