山形の「化けもの」が無言で酒振る舞う…コロナ禍経て5年ぶり復活

AI要約

鶴岡天神祭の本祭が5年ぶりに復活し、化けものが無言で酒を振る舞う様子が見られた。

祭りの由来や歴史、地元の参加団体や親子化けもののパレードについて紹介された。

ブルーインパルスの飛行ショーなど、祭りのハイライトも多くの来場者を魅了した。

 庄内三大祭りの一つとして知られる「鶴岡天神祭」の「本祭」が25日、山形県鶴岡市中心部で開かれた。編み笠(がさ)や手ぬぐいで顔を隠した「化けもの」が、来場者へ無言で酒を振る舞う様子も新型コロナウイルス禍を経て5年ぶりに復活した。

 天神祭は、菅原道真をまつる鶴岡天満宮(鶴岡市神明町)の例祭。酒の振る舞いは、道真が京から大宰府に左遷される際、慕う人たちが顔を隠してひそかに酒を酌み交わして別れを惜しんだ言い伝えに由来するという。

 この日のパレードには、地元商店街や小学校などから42団体、約2000人が参加。編み笠と手ぬぐいで顔を隠した長襦袢(じゅばん)姿の親子たちが「親子化けもの」として練り歩いた。

 また、航空自衛隊の曲技飛行隊「ブルーインパルス」が会場を中心に同市内の上空を約30分間かけて飛行。白いスモークを出しながら上空を舞う姿で、来場者を魅了した。

 家族で訪れた、同市の会社員男性(33)は「お酒をずっと楽しみに待っていた。にぎわいもあり、やっとコロナ禍前に戻った感じがする」と笑顔だった。