雄の老鶏がドッグフード〝わんコーチン〟へ大変身 名古屋学院大×企業

AI要約

名古屋学院大学の学生が、老鶏を活用したドッグフード「わんコーチン」を開発

「名古屋コーチン」の老鶏を利用し、犬向けのドッグフードとして販売開始

若者向け消費拡大を狙い、新たな商品開発やグランピング向けセット販売も展開

雄の老鶏がドッグフード〝わんコーチン〟へ大変身 名古屋学院大×企業

 名古屋学院大学(名古屋市)の学生が、社員食堂の受託運営を手がける「あいち食研」(同市)と共同で、「名古屋コーチン」の雄の老鶏を使ったドッグフード「わんコーチン」を開発した。

 同大などによると、ブランド地鶏の「名古屋コーチン」は、高級食材として知られるが、繁殖期を過ぎた雄の老鶏は独特の臭みが強く、商品化は困難とされてきた。

 同大経営学部データ経営学科の杉浦礼子教授のゼミ生らは、強い臭いを好む犬向けのドッグフードに利用することで、経済的価値を創造しようと、昨年度から「あいち食研」や同市内の養鶏・加工・卸売会社と連携して商品開発に取り組んできた。商品は4月6日から「あいち食研」の電子商取引(EC)サイトや名古屋城「金シャチ横丁」で販売している。

 若者への消費拡大を狙って「名古屋コーチン」と県産野菜のアヒージョの缶詰も開発した。ペット同伴のグランピング(気軽に楽しめるキャンピング体験)での利用を狙って「わんコーチン」とのセット売りも行っている。

 杉浦ゼミは2021年度から廃棄されそうなものに新たな価値をつける「アップサイクル」をテーマにした「Re―nameプロジェクト」に取り組む。

 21年度は渥美半島のトマト農家らとコラボレーションしたミニトマトのソース、22年度は防災食として県産野菜などを使った缶詰「あつた鶏飯」を開発・販売。「わんコーチン」は第3弾となる。

 24年度は瀬戸市とタッグを組んで地元野菜を使った商品の開発に取り組む。杉浦教授は「今後も農家の所得向上など地域の課題を発見し、学生のアイデアで、ビジネス化の役に立てればうれしい」と話す。