兵庫・斎藤知事への不信任案可決 県議は選挙カー予約も…すでに選挙モードに突入

AI要約

 兵庫県の斎藤元彦知事に対するパワハラ疑惑を受け、県議会が不信任決議案を全会一致で可決した。告発者を死に追いやった行為に厳しい声が上がり、知事は深く一礼して報道陣に対応した。

 不信任決議案が提出された日、多くの傍聴者が集まり、議員たちからは斎藤知事への厳しい声が挙がった。議会は全会一致で不信任案を可決し、斎藤知事は解散、失職、辞職の選択を熟考している。

 街の人々も不信任案の可決について様々な意見を持ち、兵庫県の政治状況に注目が集まっている。

兵庫・斎藤知事への不信任案可決 県議は選挙カー予約も…すでに選挙モードに突入

 兵庫県の斎藤元彦知事(46)のパワハラ疑惑を受け、県議会は19日に不信任決議案を全会一致で可決した。採決の前には、県議から告発者を死に追い込んだのは「究極のパワハラだ」などと厳しい声が飛んだ。

 大勢の報道陣に対し深く一礼した斎藤知事。議会前に取材に応じた。

斎藤知事

「おはようございます」

「(Q.9月議会の初日だが今の心境は?)改めてこの文書問題に関して今の状況になっていること、県民の皆さま、関係者の皆さまに改めておわび申し上げたい」

「(Q.どういう選択を取るかきょう判断するのか?)大変重い議決ですから、私自身にとっても県政にとっても大事な判断になりますので、タイミング含めてしっかり熟慮していきたいと思っています」

 不信任案が提出される運命の日、兵庫県議会には朝から多くの傍聴者が集まった。

傍聴に来た女性(70代) 

「不信任が可決されて知事がどう判断するのか、最後になるかもしれないので絶対見ないといけないと思って早く来た」

傍聴に来た男性(70代) 

「県民のためにやっている知事ではない。己の名誉・地位のためにやっているし、これがはっきりしている。失格でしょ」

 不信任決議案が提出されたのは午後。採決に先立ち行われた討論では、県議から斎藤知事への厳しい声が飛んだ。

公明党 越田浩矢県議

「告発者探しを行ったことがまさに不適切の極みであった」

ひょうご県民連合 迎山志保県議

「『一死をもって抗議する』と、告発者をそこまで追い込んだのは究極のパワハラであって、この事実一点においても知事の立場を退くべき十分すぎる理由」

日本共産党 庄本えつこ県議

「ただちに辞職することを求めます」

 斎藤知事は、議員たちから発せられる厳しい声に表情を変えることなく前を見つめていた。

兵庫県議会 浜田知昭議長

「本議案に賛成の議員は白票を、反対の議員は青票を点呼に応じて順次ご投票願います」

 県議が1人ずつ前に出て投票が始まると、賛成を示す白色の札がどんどん積み上がっていく。

浜田議長

「白票(賛成)86票、青票(反対)0票。よって斎藤元彦兵庫県知事に対する不信任決議案は可決されました」

 そして、不信任決議案は全会一致。議会解散を選択するのか、辞職を選択するのか、斎藤知事は次のように話した。

斎藤知事

「不信任決議案は全会一致で可決されました。この事実というのは私自身が受け止めなければいけない重い状況だと改めて認識しています」

「(Q.86人白票入れていたが見ていた心境は?)これまで3年間、県議会の皆さんコロナ対応で大変な時、それからそれ以外にも予算や条例とか、そういったところで本当にご協力ご理解いただいて今回こういった状況になっていますが、86人全員に対して感謝の気持ちを持っています」

「(Q.今後10日間の猶予、議会の解散か失職か辞職、どのような選択肢をとる考え?)不信任決議案の議決という形になりました。これは大変重い議会側の選択です。自分自身の思い、そして兵庫県にとってどういうことが大事かということを考えながら自分自身の心の中に問いながら考えていきたい」

 不信任案が可決されたことについて、街の人はこのように話す。

70代男性 

「僕は当然だと思いますね。全体を総合的に見たら必然かなと」

60代男性

「やっぱり自殺者が出てるので、不信任案が可決されるとかしない以前の問題なんでね。辞職を自らしなければいけないと思います」