総裁候補9人も友人は「わが人生」 海外の外相OB、ボート部の仲間、食べ物くれる人も

AI要約

自民党総裁選に立候補した候補者たちが友人観について語り合い、個性や人間関係が垣間見えるエピソードが明らかになった。

候補者たちは食べ物や音楽などを通じて友人関係を築いており、信頼と絆が深い盟友として助け合う姿勢も示している。

候補者たちの友人観は、個人の人間性や政治家としての姿勢とも密接に結びついており、それぞれの候補者の魅力をより深く理解することができた。

総裁候補9人も友人は「わが人生」 海外の外相OB、ボート部の仲間、食べ物くれる人も

自民党総裁選(27日投開票)に立候補した9氏は19日夜、インターネットテレビ「ABAMA(アベマ)TV」の番組で、友人は何人いるか、心許せる友人はいるかなど「友人観」について語り合った。人柄や人間関係への見方を明らかにする番組側の狙いというが、日ごろは真剣な表情で政策論争や国家観を戦わせる各候補も、それぞれの友人の話題になると表情を緩めていた。

■厳しいときも信じ合える「盟友」

「絶対、みんな私友人少ないと思っているやろ。せやけど、意外と多くて…」

トップバッターに指名された高市早苗経済安全保障担当相(63)はこう前置きした上で、「食べ物くれる人、モノくれる友人が好きですね。進次郎さんも、政策でちょっと違う所があるけど、横須賀の柿ピーくれたんです」と笑顔を浮かべた。小泉進次郎元環境相(43)は知人の誕生日などに合わせて、地元・神奈川県横須賀市にちなんだ「よこすか海軍カレー柿ピー」をふるまうことで知られる。

小林鷹之前経済安全保障担当相(49)はやや真剣な表情を浮かべ、かつて主将として所属した東大ボート部を挙げ、「きついスポーツで、レース中にオールを(こぐ力を)弱くしたくなるが、その分、仲間は重くなる。ギリギリの所で手を抜かないと、究極の状況で信じ合える仲間は『友人』よりさらに上の『盟友』だった」と語った。

楽器演奏が趣味の林芳正官房長官(63)は「音楽をやると利害関係抜きになる。仕事で知り合った相手も、仕事上の関係が無くなった後も長続きする」と述べた。林氏は自民の浜田靖一国対委員長、松山政司参院幹事長、小此木八郎元国家公安委員長とバンド「Gi!nz(ギインズ)」を組んでおり、「セッションする際は、まったく政治の話はしない」という。

■「お父さんが政治家だから…」

小泉氏は友人を巡って中学1年時の〝トラウマ〟を告白した。

「ねえねえ、君、小泉君でしょ。お母さんが『小泉君のお父さん(純一郎元首相)は政治家だから、仲良くしておけ』っていうから友人にならない?」

中学の入学式で初めて会った同級生にこう言われたといい、「自分はそう見られているなら、もう小学校の時の友人以外はできない人生になると思った」と振り返ったが、「総裁選も自分のためにこんなに動いてくれる人がいる。父は『政治の世界は友人ができない』といっていたが、そんなこともない。中1のトラウマは人生のいろいろな出会いで解消されていった」と語った。