石破氏は「政治とカネ」重視の層から支持 小泉氏は子育て支援、高市氏は改憲と外交安保

AI要約

産経新聞社とFNNが実施した世論調査では、石破元幹事長が「政治とカネ」を重視する支持を得た一方、小泉氏は「子供・子育て支援」、高市氏は「憲法改正」や「外交・安全保障」で支持を集めた。

支持者による次期総裁にふさわしいと考える理由は、石破氏が「経験・安定感」、小泉氏が「人柄が信頼できる」、高市氏が「政策への期待」と分析された。

選択的夫婦別姓に関しても、支持層によって賛否の傾向が異なり、それぞれの候補に支持が集まる意見が異なった。

石破氏は「政治とカネ」重視の層から支持 小泉氏は子育て支援、高市氏は改憲と外交安保

産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が14、15両日に実施した合同世論調査では、自民党総裁選(27日投開票)に立候補した石破茂元幹事長が「政治とカネ」を重視する層から支持された。「子供・子育て支援」は小泉進次郎元環境相、「憲法改正」や「外交・安全保障」は高市早苗経済安保担当相に支持が集まった。

石破氏は、総裁選で議論を深めてほしい政治課題として「政治とカネ」と答えた層で特に多い31・7%の支持を集め、2位の小泉氏(19・6%)に大差をつけた。

派閥パーティー収入不記載事件に関し「党として厳しく臨む」と語る石破氏は、現在の党運営に批判的な層から人気がある。これが次の総裁に一番ふさわしい候補として石破氏をトップに押し上げたといえそうだ。

全体2位の小泉氏は「子供・子育て支援」を挙げた層で、トップの29・6%から支持された。「女性活躍、多様性」と回答した人の中でも27・4%の支持があり、2位・上川陽子外相に約10ポイント差をつけた。小泉氏を評価する人は、不記載事件への厳しい対応よりも子育て政策や刷新感に期待する傾向があるようだ。

期待されている政策が最も明確なのは高市氏だ。全体の支持は3位の12・5%だが、「憲法改正」を議論してほしい層の支持率は34・1%で断トツ。「外交・安保」を挙げた層でも30%に支持され、2位の石破氏(22・1%)を大きく上回った。高市氏は、改憲や国防を重視する「岩盤保守」の人気があることが読み取れる。

3氏が次期総裁にふさわしいと答えた人が挙げた理由をそれぞれ分析すると、石破氏は「経験・安定感」、小泉氏は「人柄が信頼できる」、高市氏は「政策への期待」が最多だった。

争点の選択的夫婦別姓について、どの候補を支持しているかによって賛否の傾向が異なった。

石破、小泉両氏の支持層では、それぞれ「賛成」が38・9%と43・5%、「旧姓の通称使用拡大」が43・2%と40・3%でこの2つの回答で8割を占めた。一方、高市氏支持層では賛成が19・2%と少なく、同氏の持論の旧姓の通称使用拡大が64・3%で突出した。

(田中一世)