無罪確定した男性の指紋やDNA「必要がないことは明らか」“抹消”命じた高裁判決に警察庁長官「上告せず」

AI要約

暴行罪に問われ無罪が確定した男性が捜査で採取された指紋などの抹消を求める裁判で、警察庁長官は上告しない考えを示した。

名古屋市の奥田恭正さんが暴行罪で起訴されたが無罪が確定し、捜査で取られた指紋やDNAの抹消を求めた訴訟が始まった。

名古屋高等裁判所は抹消を命じた判決を支持し、警察庁長官も上告しないことを表明した。

無罪確定した男性の指紋やDNA「必要がないことは明らか」“抹消”命じた高裁判決に警察庁長官「上告せず」

暴行罪に問われ無罪が確定した男性が、捜査で採取された指紋などを抹消するよう国に求めた裁判で、警察庁長官は抹消を命じた高等裁判所の判決を巡り上告しない考えを示しました。

名古屋市の奥田恭正さん(67)は、2016年にマンション建設の反対運動中に、男性を突き飛ばしたとして暴行罪で起訴されましたが、その後無罪が確定しました。

奥田さんは捜査で採取された指紋やDNAなどを抹消するよう求め国を提訴。

名古屋高等裁判所は8月に「これらの情報がデータベースとして残っている必要がないことは明らか」として抹消を命じた、一審の名古屋地方裁判所の判決を支持しました。

警察庁の露木康浩長官は12日、この判決を巡り上告しないことを明らかにしました。データの立法化については「今回の判決をもって直ちに立法などの措置が必要になるとまでは考えていない」とコメントしています。