総裁選で「森元総理の影が見え隠れ」 水面下の引きはがし工作「もうムチャクチャ」
自民党総裁選が告示日を迎え、上川陽子外務大臣が駆け込み出馬しました。一方、野田聖子元総務大臣は出馬を断念し、小泉進次郎元環境大臣を支援します。
立候補者は9人に上り、乱戦となる総裁選が始まりました。さまざまな工作や争いが繰り広げられる中、投票行動も予測が難しい状況です。
政治ジャーナリストは総裁選を「裏切り、背信、寝返りがはびこる」と表現し、選挙戦が激化することを予測しています。
自民党総裁選は12日、告示日を迎えました。15日間の選挙戦で、事実上の次期総理大臣が決まります。
11日、正式に出馬を表明した上川陽子外務大臣(71)。告示日前日の駆け込み出馬となりました。
上川外務大臣
「『日本初の女性総理になってほしい』たくさんの声をお寄せいただきました。総裁選に立候補し、日本の総理として難問から逃げず、国民のみなさまと新たな日本を築いていきたい。一緒に作りませんか、日本の新しい景色を」
一方、出馬を断念したのが 野田聖子元総務大臣(64)です。
野田元総務大臣
「残念ながら推薦人20人に届かず、総裁選立候補を断念することを報告します」
出馬を諦め、小泉進次郎元環境大臣(43)の推薦人になると明らかにしました。
支援を要請した小泉元環境大臣は、次のように語りました。
小泉元環境大臣
「野田さんからは、あなたの母親みたいな位置づけで支えるわと言っていただいたので、大変心強く、心からありがたく思います」
これで立候補者は9人。事実上の総理大臣を決める総裁選は、史上最大の乱戦となります。
11日夜、小泉純一郎元総理(82)も取材に応じ、次のように述べました。
小泉元総理
「(Q.総裁選に9人が出馬の方向)そんな出るの?全員出るの?名前出たのが」
「(Q.進次郎議員の出馬について父の心境は?)やるからには頑張るしかないね。人間というのは失敗もするし、成功もするし。私も最初の選挙で落選したんだから。仮に落選しても、それは将来の糧になるんじゃないか」
総裁の椅子を巡り、各陣営は水面下でうごめいています。関係者によると、「森喜朗元総理の影が見え隠れしている」といいます。
自民党関係者
「引きはがし工作すごいですよ。森元総理の指示を受けた現職議員が他陣営の引きはがしをやっています。もうムチャクチャです」
政府関係者
「森元総理が直接電話をかけているわけではなく、指示を受けた現職議員が動いている。数人動いたと聞いている」
政治ジャーナリストの田崎史郎氏は「裏切り、背信、寝返りがはびこるのが総裁選だ」と話します。
田崎氏
「各陣営はこれから、まさに選挙運動をやっていくわけです。選挙運動の対象は、自民党の衆参国会議員及び党員に対する働きかけ、推薦になられた方にも働きかけを続けると。引きはがし作戦が選挙期間中を通じて行われるだろうと思います」
推薦人になった議員が、他の候補者に投票することなどあり得るのでしょうか。
田崎氏
「実際の投票の時は無記名投票なんですよ。推薦人になったり、口約束したりしても、別の投票行動を取る人はいるだろう」
(「グッド!モーニング」2024年9月12日放送分より)