父・純一郎氏と同じフレーズ「三位一体」「聖域なき」小泉進次郎氏が自民党総裁選出馬会見で連発するも「自然に出てきた」

6日、自民党の総裁選挙への出馬を表明した小泉進次郎元環境相（43）。

小泉進次郎元環境相:

みなさんこんにちは、小泉進次郎です。私はこの度、自民党総裁選に立候補いたします。

出馬会見で強調したのは「改革」という言葉です。

小泉進次郎元環境相:

この古い自民党を終わらせるために、私が総理になって最初に着手するのは、皆さんからの共感を取り戻すための政治改革です。

小泉氏が政治改革として挙げたのは、政党から議員に支給され、使い道を公開する義務がない政策活動費の廃止。また、裏金事件の当事者となった裏金議員に厳しい対応をとる方針を示しました。

小泉進次郎元環境相:

政治だけが特別に許されてきた不透明なお金の使い方はもうやめます。不記載議員については、選挙で公認するかどうかは説明責任を果たしてきたか、再発防止に向けた取り組みを進めているかに基づき、新執行部で厳正に判断します。

続けて打ち立てたのは、規制改革です。

小泉進次郎元環境相:

労働市場改革の本丸である解雇規制の見直しに挑みたい。

質疑応答では、記者から厳しい質問もとびました。

記者:

環境大臣時代、言葉の軽さが指摘され閣僚としての資質が問われたが?

小泉進次郎元環境相:

環境大臣時代の私の発言が適切に伝わらなかったことがあったのなら、それは反省しています。国民に伝えたいことが明確に伝わるように努力をしていきたい。

また、総理大臣だけが持つ伝家の宝刀「解散」について言及。小泉氏は「私が総理・総裁になったら、できるだけ早期に衆議院を解散し、中長期の私の改革プランについて、国民の信を問うことをしたい」と述べました。

小泉氏の語られた言葉に注目すると、訴える言葉の節々に使われていたのは、父・純一郎元首相の言葉でした。

例えば、会見中「政治資金の透明化・自民党改革・国会改革を三位一体で進めます」「未来をつくるため、聖域なき規制改革の断行。聖域なき規制改革が不可欠です」と述べていた小泉氏。

この「三位一体」「聖域なき」という言葉は、2003年9月、父・純一郎元首相と同じ言葉でした。

小泉純一郎首相（2003年9月当時）:

地方へ税源を移譲する三位一体の改革の具体化を進めます。私はこの内閣において、聖域なき構造改革に取り組みます。

同じワードを使った真意を、小泉氏に直接聞きました。

――父・純一郎さんだと思う方もいるが意識は?

意識してないですが、話し方が似ているとか言われるのは、子どもの頃から一緒にいるので仕方ないかもしれません。

――言葉のもじり方は計算していますか?

これも自然に出てきましたね。

――これから何か（お父さまに）話には?

家族ですからよく一緒にご飯食べるんですけど、仕事においての重要な判断を相談することはないですね。

会見を終えた直後、小泉氏の人生をまとめた8分余りの動画が公式YouTubeに公開されました。

動画の中では、父・純一郎氏との思い出も語っていました。

12日に告示される総裁選挙。知名度抜群の小泉氏の出馬にライバルからは、様々な声が上がりました。

石破茂元幹事長（67）:

政治家としてのカラーも違うし、手法も違う。私は、小泉さんたちの世代にいろんな重荷をおわせたくない。

茂木敏充幹事長（68）:

できるだけ多くの候補者が自らの政策を掲げ、活発な政策議論を展開することを期待。

河野太郎デジタル相（61）:

進次郎さんとは閣内で一緒に仕事をしたこともあり、非常に頭の切れるクレバーな人。

一方、野党・立憲民主党の野田佳彦元首相（67）からは「論戦したくない人ほど早く解散するのではないか。そういう本音が明らかになった」との声も聞かれました。

立憲民主党では、7日に代表選挙が告示されます。

すでに代表選への出馬を表明した野田佳彦元首相と握手を交わした泉健太代表は、6日、滑り込みで代表選への出馬を表明しました。

立憲民主党・泉健太代表（50）:

裏金問題では、国民が不満や怒りを感じている。次の総選挙で、我々は政権交代を目指す。私はその先頭に立つ。

代表選を巡っては、前代表の枝野幸男氏（60）と野田氏に続き、3人目の立候補となった泉氏。

自民党総裁選に小泉氏が出馬したことを問われると「小泉さんが総裁になるなら、だからこそ泉健太でしょって言っていきたい。負けませんよ。ぜひ進次郎、来いと言いたい」と述べました。

立憲民主党の代表選挙には、他にも江田憲司氏（68）や吉田晴美氏（52）も出馬を模索しています。