海水浴場閉鎖に花火大会延期、南海トラフ警戒期間中のお盆休みに異変

AI要約

気象庁が発表した南海トラフ地震臨時情報により、夏祭りやイベントが中止されるなど、各地の対応が異なる状況が続いている。

和歌山県白浜町では海水浴場が閉鎖され、観光客が姿を消す中、再開の時期は未定のままだ。

焼津市の海上花火大会は延期となり、熊野市の大花火大会は予定通り開催される方針だが、安全対策を強化するとしている。

海水浴場閉鎖に花火大会延期、南海トラフ警戒期間中のお盆休みに異変

平常時より発生の可能性が高まっているとして8日に気象庁が発表した「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」。1週間が要警戒期間と位置付けられ、お盆休み中の夏祭りやイベントが各地で中止に追い込まれた。15日で1週間の区切りを迎えるが、同日以降の対応も主催者や自治体によってまちまちで、いつもの夏とは違った様相を呈している。

関西屈指の夏のリゾート地として知られる和歌山県白浜町は、白良浜(しららはま)海水浴場など4つの海水浴場を9日から閉鎖した。当初は勝手に遊泳する観光客も見られたが、町側は海水浴場に至る門を閉じ、警備員や町職員による巡回を実施。立錐(りっすい)の余地もないほどにぎわう普段の夏とは異なり、現在は一面に無人のビーチが広がる。

期間について、同町は「9日からおおむね1週間程度」としているが、再開の時期は13日現在も「未定」。気象庁から提供される情報をもとに連日協議を行い、適切なタイミングをはかっているという。

静岡県焼津市では、14日に予定していた「焼津海上花火大会」の延期を決めた。予備日としていた15日は臨時情報から1週間となる日だが、この日の開催も見送った。

同大会実行委員会によれば、もともと臨時情報が出れば中止するという規定が設けられていたという。例年約20万人が訪れる人気の花火大会だけに、実行委は時機を見て開催したいとしているが、具体的な日程は定まっていない。

一方、三重県熊野市は17日の「熊野大花火大会」を予定通り行う方針。同市の担当者は「あくまで日常生活を送りながら地震への備えを再確認するというのが臨時情報の趣旨」と説明。臨時情報を受けて津波からの避難経路を印刷したマップを掲示、配布するなど来場者の安全対策を強化するという。