閑散とした海水浴場、簡易トイレの需要増・・・ 宮崎、巨大地震警戒しながらのお盆突入

AI要約

気象庁が南海トラフ地震臨時情報を発表し、初の休日を迎えた10日。宮崎県の海水浴場は閑散とし、ホームセンターでは簡易トイレを買い求める客が目立った。

海水浴客や家族が地震の心配と引き換えにリラックスし、お盆休みを楽しんでいる様子が描かれた。

親族との再会や旅行など、日常の活動を続けつつも、警戒しながらのお盆休みが始まったことが強調された。

閑散とした海水浴場、簡易トイレの需要増・・・ 宮崎、巨大地震警戒しながらのお盆突入

気象庁が南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表して初の休日を迎えた10日、2日前に震度6弱を観測した宮崎県の海水浴場は閑散とし、ホームセンターでは簡易トイレを買い求める客が目立った。空港では無事を心配していた親族に再会し、喜びあう家族の姿も。旅行、帰省も含めた日常の社会経済活動の継続が呼びかけられる中、警戒しながらのお盆休みが始まった。

■「遊泳注意」の黄色い旗

「いつもはビーチパラソルが砂浜を埋め尽くすが、地震の後は例年の1割ぐらいしかない」

宮崎市内にあるサンビーチ一ツ葉海水浴場でライフガードの責任者を務める松田岳さん(25)はこう言って、閑散とした海岸に目を向けた。

地震当日は海水浴客を避難誘導し、自らも海岸から急いで離れた。その後、気象庁が南海トラフ地震臨時情報を初めて発表したのを受け、監視所には「遊泳注意」を示す黄色い旗を掲げた。また、余震に備えて遊泳区域は海岸寄りに設定し、海水浴客をすぐに誘導できる態勢を整えた。こうした対応は当面続けるが、「自然はわからない。軽々に海に来てくれとはいえない」とつぶやいた。

海水浴場を訪れていた40代女性は10日に愛媛県から家族5人で帰省。「余震は心配だが、子供たちが海で泳ぎたいというので来た」と話し、波打ち際で遊ぶ3人の子供たちを見守った。

■「直接会えてほっとした」

一方、お盆休み初日を迎えた宮崎空港は、帰省する親子連れや観光客であふれていた。到着ロビーでは久しぶりの再会を喜ぶ家族の姿が見られた。

東京から帰省する孫を待っていた田中節子さん(74)は「地震が心配なので出かけるのを控える。家でおいしいものをたくさん作って食べさせたい」と笑顔を見せた。到着した大学4年の孫、二葉(ふたば)さん(21)は「地震後、おばあちゃんと連絡は取れていたが、直接会えてほっとした」と顔をほころばせた。

夏季休暇で宮崎を訪れた人も。横浜市の会社員、山本雅之さん(56)は、日南市でサーフィンを楽しむつもりで旅行を計画。ただ、南海トラフ地震臨時情報が出ていることを踏まえ、「避難経路などを確認して、安全が確保できれば楽しみたい」と話した。

■今も一部で断水