長崎の平和祈念式典に米英大使欠席 官房長官「コメントせず」連発

AI要約

林芳正官房長官は、米英などの駐日大使が長崎原爆の日の平和祈念式典を欠席する意向を示す中、政府としてコメントを避ける姿勢を示した。

イスラエルを招待しなかったことを受け、米英など主要国の大使が欠席する見通しであることが明らかになった。

公明党の北側一雄副代表は、核廃絶に向けた取り組みの重要性を強調し、イスラエル大使の不招待に理解を示す姿勢を示した。

長崎の平和祈念式典に米英大使欠席 官房長官「コメントせず」連発

 林芳正官房長官は8日の記者会見で、米国・英国などの駐日大使が9日の「長崎原爆の日」の平和祈念式典を欠席する意向を示していることに関し、「長崎市主催の行事であり、各国の出欠や理由について政府としてコメントする立場にない」と重ねて強調した。

 外交問題化の可能性や日本政府としての対応を問われた林氏は、「平素より市との間で事務的なやりとりを行っており、外務省から国際情勢などの説明を行うことはある」と説明。その一方で、核保有国の大使が欠席することの影響などについては「コメントする立場にない」との回答を繰り返した。

 長崎市がイスラエルを式典に招待しなかったことを受け、米英のほか欧州連合(EU)やカナダ、イタリア、オーストラリアの駐日大使も欠席する見通しという。主要7カ国(G7)のうち日本を除く6カ国とEUは7月、イスラエル除外に懸念を示す書簡を市に送っていた。書簡についても林氏は「(市に)送付されたことは認識している」と述べるにとどめた。

 公明党の北側一雄副代表は8日の会見で「国際情勢の緊張が高まっており、核廃絶に向けて日本がしっかりとイニシアチブを取っていかなければならない」と強調した上で、「地元(長崎市)がイスラエル大使を呼ばなかった理由が必ずしもご理解いただけず、主要な国々の大使が(式典に)出られないのは非常に残念だ」と述べた。【鈴木悟、野間口陽】