遺族ら、御嶽山頂で追悼 噴火10年前に慰霊登山 長野

AI要約

10年前に起きた御嶽山の噴火からの慰霊登山が行われ、遺族らが犠牲者を追悼しました。

参加者は黙とうを捧げ、山頂で献花やシャボン玉を飛ばして悼みました。

遺族たちは10年を振り返り、思い出を共にしました。登山は毎年行われており、今回で9回目となりました。

 死者58人、行方不明者5人を出した御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)噴火から9月で10年となるのを前に、遺族らでつくる「山びこの会」は28日、慰霊登山を行った。

 8組13人が参加し、山頂の剣ケ峰で発生時刻の午前11時52分に合わせて黙とうをささげた。

 遺族らは頂上で献花した後、シャボン玉を飛ばして犠牲者を追悼した。慰霊登山は2016年から毎年行われ、今回で9回目。

 長男の英樹さん=当時(37)=を亡くした堀口純一さん(77)=岡山県赤磐市=は、持参したウイスキーを山頂からまいて供養した。「頭の中は息子のことばかり」と10年を振り返った。

 松井登輝也さん(27)=神戸市=は初めて御嶽山に登った。父の貞憲さん=当時(47)=を亡くした当時はこの山が嫌いだったが、「父の最期の場所に行きたい」とこの10年で気持ちが変化した。「(父と)一緒に居たかったと思うからこそ、周りの人に同じ思いになってほしくない」と涙を浮かべながら話した。