【ドラマ化で話題】「ブス」「ヤリマン」「肉便器」人妻ブロガーがSNSで受けた“悪口”が「誹謗中傷とはいえない」深いワケとは?《弁護士が明かす“SNSの黒いリアル”》

AI要約

白泉社『黒蜜』で連載中のマンガ『しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~』がドラマ化され、主人公の弁護士・保田理を中島健人が演じる。ドラマはネットトラブルに特化し、話題を集めている。

『しょせん他人事ですから』のモデルでありマンガ監修を担当する弁護士・清水陽平氏のインタビュー記事が再公開される。清水氏は弁護士としてネットの誹謗中傷・炎上事案に15年以上関わっており、作品への貢献が大きい。

マンガでは弁護士の態度が特徴的であり、保田の主張する「しょせん他人事」という考え方が描かれている。また、弁護士の自殺率なども作品に取り入れられている。

【ドラマ化で話題】「ブス」「ヤリマン」「肉便器」人妻ブロガーがSNSで受けた“悪口”が「誹謗中傷とはいえない」深いワケとは?《弁護士が明かす“SNSの黒いリアル”》

 白泉社『黒蜜』で連載中のマンガ『しょせん他人事(ひとごと)ですから~とある弁護士の本音の仕事~』がドラマ化され、7月19日からテレビ東京系で放送がスタートする(毎週金曜20:00~)。

 主人公の弁護士・保田理は中島健人、保田の事務所に勤めるパラリーガルは白石聖、ドラマオリジナルキャラクターの喫茶店主・柏原麻帆を片平なぎさが演じる。〈炎上〉〈誹謗中傷〉〈情報開示請求〉などネットトラブルに特化したドラマとして「テーマが身近すぎる」「実際に起こりそう」と早くも話題だ。

『しょせん他人事ですから』をより楽しむために、主人公のモデルでありマンガ監修を担当する弁護士・清水陽平氏のインタビュー記事を再公開する(初出2022年8月29日、単行本巻数、発行部数は最新のものに変更。肩書き、年齢等は当時のまま)。

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 ネット上の誹謗中傷・炎上がテーマのマンガ 『しょせん他人事(ひとごと)ですから』 (白泉社)が売れている。SNS時代を映す“情報開示請求”ドラマとして話題となり、2021年7月に電子版で発売以降、累計210万部の売上を記録。今年7月には紙コミックスの第7巻も発売された。

 主人公はネット案件に強い弁護士・保田。誹謗中傷を受けた人妻ブロガーは、保田への相談をきっかけに書き込んだ相手を特定するが、それはまさかの人物で──。保田のモデルであり、作品監修を担当する弁護士・清水陽平氏に話を聞いた。(全3回の1回目/ 2回目 を読む)

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――マンガの第1話では、炎上した人妻ブロガーが弁護士の無料相談に訪れます。泣く人妻に対して、主人公・保田の態度が超ドライなのが印象的です。

 清水さんは15年間ほど前からネットの誹謗中傷・炎上事案に関わっていて、保田のモデルだそうですね。タイトルの『しょせん他人事ですから』は、清水さんの実際の言葉ですか?

清水 そうですね。連載を立ち上げる前に、原作の左藤さんと編集の方が取材にいらして。その際に、弁護士は「しょせん他人事」という感覚で仕事をしないといけないですよ、という話をしたんです。

――保田が笑顔でその台詞を言うのが、他の熱血弁護士マンガとは違うなと思いました。

清水 私はおそらく「~じゃん?」とは言ってないですが(笑)、第1話の人妻と保田の相談のやりとりは、初回の取材で私が話したことが、ほぼそのまま描いてありますね。

 第1巻以降の連載では「弁護士の自殺率が高い」という話題が出てきますが、これも初回の取材でお話ししました。弁護士は、依頼を“自分ごと”として受けてしまうと、潰れやすいんです。