北陸新幹線延伸、費用4兆円 資材高騰で当初の2倍に 国交省

AI要約

北陸新幹線の敦賀―新大阪間の建設費が当初想定の2倍となる約4兆円に上る見通しになった。資材高騰などの影響でコスト増が発生し、着工条件が厳しくなっている。

与党は2016年に小浜・京都ルートの採用を決定し、2兆円を見込んでいたが、詳細なルート案に基づき建設費が4兆円に拡大した。資材高騰と人手不足が影響している。

25年度中の着工を目指していたが、建設費の増加により条件が満たされない可能性があるため、今後の動向が注目されている。

 北陸新幹線の敦賀―新大阪間の建設費が当初想定の2倍となる約4兆円に上る見通しになったことが18日、分かった。

 国土交通省が試算したところ、資材高騰などの影響で膨れ上がったという。コスト増で費用対効果が低下し、着工の条件を満たさない恐れがある。

 大阪延伸を巡り、与党は2016年、福井県の敦賀駅から同県小浜市と京都駅を経由して新大阪駅に至る「小浜・京都ルート」の採用を決定。全長約140キロで、建設費は約2兆円と見込んでいた。

 与党は25年度中の着工に向け、年内に同ルートの詳細や駅の位置を決定する方針で、国交省が準備を進めている。同省が詳細なルート案に基づき改めて建設費を試算した結果、約4兆円に拡大。資材高騰に加え、建設業界の人手不足などが影響したとみられる。