【速報】「黙秘権の保障の趣旨に反する」と賠償認める判決 検事が「ガキ」発言国賠訴訟 東京地裁
AI要約
東京地裁は、犯人隠避教唆の罪で起訴された元弁護士が違法な取り調べを受けた事件で、国に賠償を認める判決を言い渡した。
元弁護士は黙秘権や人格権が侵害されたと主張し、1100万円の賠償を求めていた。
国側は検察官の発言が真実を引き出すためであると主張していたが、東京地裁は検察官の発言が人格権を侵害するものと認定した。
犯人隠避教唆の罪で起訴された元弁護士が取り調べの際に検察官から「ガキ」と言われるなど違法な取り調べがあったとして国に賠償を求めた裁判で、東京地裁はさきほど、国への賠償を認める判決を言い渡しました。
元弁護士の江口大和さん（38）は2018年、横浜地検に犯人隠避教唆の疑いで逮捕、起訴されその後、執行猶予付きの有罪判決が最高裁で確定しています。
江口さんは逮捕後の取り調べで、検察官から「ガキ」「おこちゃま発想」などと言われたとして、「黙秘権や人格権を侵害する違法な取り調べだった」と国に1100万円の賠償を求める裁判を起こしています。
東京地裁はきょうの判決で、原告に対する取り調べで検察官が発した言葉について、「人格的な非難を繰り返すことにより、黙秘を解いて何らかの供述をさせようとしたものと評価せざるを得ず、黙秘権の保障の趣旨にも反する」と指摘した上で、「検察官の発言は、人格権を侵害するもの」として、国に対して110万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
これまでの裁判で国側は、検察官の発言があったことはおおむね認めたものの、「真実を供述するよう説得した」として、訴えを退けるよう求めていました。
