「有人の戦闘機が指揮」次世代の無人機「ヴァルキリー」滑走路での離陸成功 SFのような空戦の実現も近い?

AI要約

クラトスは有人戦闘機に随伴する無人機XQ-58「ヴァルキリー」の滑走路での離陸に成功したことを発表。

XQ-58は親機と共に飛行しながら情報収集や火力支援を行う無人機で、将来的に第6世代ジェット戦闘機で使用される予定。

今回の実験で通常の航空機同様に滑走路で離陸することが可能になったが、着陸時はパラシュートを使用する。

「有人の戦闘機が指揮」次世代の無人機「ヴァルキリー」滑走路での離陸成功 SFのような空戦の実現も近い?

 アメリカの防衛企業であるクラトス・ディフェンス&セキュリティソリューション(クラトス)は2024年7月2日、有人戦闘機に随伴する無人機XQ-58「ヴァルキリー」の滑走路での離陸に成功したと発表しました。

 XQ-58は親機である有人の戦闘機と適切な距離を保ちながら飛行し、情報収集、偵察、電子戦のほか必要に応じて、胴体下部ののウェポンベイ(兵器倉)に爆弾やミサイルを搭載し、対地や対空での火力支援も行うことを想定して研究が進められている無人機のひとつで、現在、世界各国で開発が進んでいる第6世代ジェット戦闘機などで装備されることが想定されています。

 これまでXQ-58は、ロケットの様に、レールから空に向かって使い捨てブースターを使って打ち上げる形式で離陸を行っていましたが、今回の実験では、一般的な航空機と同様にエンジンがスロットルアップし、離陸を実現しました。

 ただ、離陸用の車輪を収納する能力はないので、車輪は滑走路で切り離すことになり、帰還の際は着陸装置がないのでパラシュートを展開し、降下するとのことです。

 滑走路での離陸能力を得たということで、クラストによるとこれまでの打ち上げ式よりも大きなペイロード(積載量)を得ることが実現したということで、さらに運用時の任務の幅が広がります。

 なお、同機は全長8.8m、航続距離は約3900km、最大速度は1050km/hといわれています。