【速報】発着枠増やし受け入れ拡大へ 関空と神戸空港の新飛行ルート承認

AI要約

関西の経済界のトップや知事らが集まり、関西の3空港について話し合う会議が開かれ、新しい飛行経路案が承認されました。

関西国際空港と神戸空港の受け入れ能力拡大を目指して、発着回数の上限が増やされ、新たな飛行経路が検討されています。

新たな飛行経路案は、2030年代前半までに関西空港の発着回数が増加し、2025年の大阪・関西万博に向けて改善が予定されています。

 関西の経済界のトップや知事らが集まり、関西の3空港について話し合う会議が15日午後に大阪市内で開かれ、関西国際空港と神戸空港の受け入れ能力拡大に向け、新たな飛行経路案が承認されました。

 現在、関西空港は1時間あたりの発着回数が45回、神戸空港は1日あたりの発着回数が80回という制限が設けられています。しかし、大阪・関西万博を控える中、外国人観光客の増加などに対応するには両空港の発着回数の上限を増やし、受け入れ能力を拡大させる必要があるとして、新たな飛行ルートの検討が進められてきました。

 関西空港では現在、出発する飛行機が陸上を通過する際に必要な高度を8000フィート(約2400メートル)としていて、高度を確保するために海上を大きく迂回する必要があります。また、兵庫県の明石海峡大橋付近の上空では、伊丹・神戸・関西の3空港の飛行ルートが重なることがありました。風向きなどの状況によっては、一番高い上空から、伊丹の出発機、関空の出発機、関空の到着機、神戸の離着陸機と「4層構造」で運用されることもありました。

 こうした状況を踏まえ、飛行機を分散させて安全に運航していくため、去年6月、国交省から、淡路島上空を通る関空と神戸の新ルートや、関空の発着時に陸上を通過する際の高度を従来の8000フィートから引き下げる案などが示されていました。

 そんな中、15日午後に大阪市内で、関西の経済関係者や各府県の知事などが集まって開かれた関西3空港についての会議の中で、新たな飛行経路案について正式に承認されました。

 国から認められた場合、関西空港は2030年代前半をめどに、年間の発着回数が30万回まで増えるほか、2025年の大阪・関西万博に向けて1時間あたりの最大発着回数が45回から60回まで拡大する予定です。

 また、神戸空港も、1日あたりの発着回数が80回から120回に増え、2030年前後を目安に、需要動向や関西空港への影響を見ながら、1日あたり40回を限度に国際定期便を運航する方針です。