<独自>子供のシートベルト推奨基準を身長150センチに引き上げへ JAF、安全性重視

AI要約

日本自動車連盟(JAF)が、子供のシートベルト着用基準を見直すことを決定した。

JAFは、来年以降に子供のシートベルト着用基準を150センチ以上に引き上げることを発表した。

こうした変更が安全性向上につながり、子供の交通事故死傷者を減らすために取られた措置である。

<独自>子供のシートベルト推奨基準を身長150センチに引き上げへ JAF、安全性重視

子供のシートベルト着用による損傷事故の増加を受け、日本自動車連盟(JAF)が推奨する着用基準を見直すことが21日、分かった。これまで子供がチャイルドシートなしで、シートベルトを着用するには身長140センチ以上を推奨していたが、より安全性を重視し、来年以降に150センチ以上に引き上げる。

国内では法律で6歳未満の乳幼児はチャイルドシートの使用が義務付けられている。JAFは140センチに満たない6歳以上の子供は児童用のジュニアシートの着用を推奨している。

子供がシートベルトを正しく着用できるのは140センチ以上としており、一般的には小学4年生の平均身長が必要とされている。

大人の体格に達していない子供がシートベルトを使用すると、鎖骨の中心付近ではなく、首にかかってしまい、事故の衝撃で頸(けい)動脈を切断して死亡するケースもある。

また、腰骨ではなく、腹部が締め付けられた例も出ている。今月18日に福岡市早良区で起きた路線バスと軽乗用車の衝突事故では、後部座席の7歳と5歳の姉妹がシートベルトを着用していたが、腹部の圧迫が原因で死亡した。

国内では、身長140センチ以上でもシートベルトが首にかかる車種もある。JAFは子供の首かかりを回避するため、安全面から推奨する着用基準の引き上げを決めた。

日本自動車工業会も子供の交通事故による死傷者を減らすため、150センチまでジュニアシートの着用を推奨している。今回のJAFの引き上げで、着用基準を統一する動きが業界全体に広がる可能性がある。