3人死亡の土砂崩れ「なぜこんなことに」 松山城近くの住宅街

AI要約

12日未明に起きた土砂崩れで住宅に住む一家が死亡し、救助活動が続いている。

現場付近は警戒レベル5となり、雨が降ると安全を確保するための対策が取られている。

被害を受けた住民は災害警戒区域になかったことに驚きを表し、避難生活の困難さを訴えている。

3人死亡の土砂崩れ「なぜこんなことに」 松山城近くの住宅街

 松山市の松山城がある山で12日未明に起きた土砂崩れの現場では、土砂に巻き込まれた住宅に住む夫婦の90代男性と80代女性、息子の40代男性の3人が見つかり、死亡が確認された。近くの住民は、救急隊員らが救急車に運び入れる様子を見守っていた。

 現場では、12日に続いて夜通しで捜索が続けられた。13日も雨が断続的に降るなか、ショベルカーなどを使って土砂をかき出し、トラックで運び出す作業が続けられた。現場付近の清水地区には13日も警戒レベル5の「緊急安全確保」が出されており、雨が降ると、市の広報車が安全な場所に移動するよう住民に促す声が響いた。

 自宅マンションが被害を受け、公民館へ避難した男性(55)は「まさか土砂崩れがあるとは思わなかった」と驚きを語った。中層階にある男性の自宅は土砂による被害はなかったが、1階にあった車は泥をかぶり、駐輪場のバイクは泥に埋まって見えなくなっている。

 このマンションに住み始めて26年ほど。マンションがある場所はハザードマップで土砂災害の警戒区域に該当していなかったという。土砂崩れのあった南側の裏山の斜面は、市が木や雑草を手入れしており、擁壁もあったため、「なんでこんなことに」と動揺したという。

 マンション付近ではガス漏れが疑われ、漏電すると危険なため電気も止まっている。「ライフラインがないと困る。避難生活が長期化したら仕事に行くにも大変だ」と話した。