岸田首相、中国念頭に「東・南シナ海での力による現状変更は認められない」…NATO首脳会議で演説

AI要約

岸田首相はNATO首脳会議で中国の海洋進出を念頭に力の一方的な変更を許さない考えを表明

今後、日本は秘匿性の高い情報のやりとりを可能にする専用回線や偽情報対策に関する国際会議を開催する

日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドはIP4会議で結束し、ロシアと北朝鮮の不法な軍事協力を非難

 【ワシントン=栗山紘尚】岸田首相は11日午前(日本時間11日深夜)、米ワシントンで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で演説し、海洋進出を進める中国を念頭に、「東・南シナ海での力による一方的な現状変更の試みは認められない」と訴えた。

 日NATO間で秘匿性の高い情報をやりとりできる専用回線を設置することや、偽情報対策などに関する国際会議を今年度内に日本で開催することも表明した。

 会議には、日本に加え、韓国、オーストラリア、ニュージーランドのインド太平洋パートナー(IP4)が招待された。首相はIP4の首脳会談で結束の重要性を強調。4か国はロシアと北朝鮮の「不法な軍事協力を強く非難」する共同声明を発表した。

 首相は、4か国に米国のバイデン大統領やウクライナのゼレンスキー大統領を加えた会談などもそれぞれ行い、連携を確認した。

 米国での日程を終えた首相は12日午前(同12日夕)、次の訪問地のドイツに到着した。