輪島で「海女漁」再開 能登地震の影響、サザエなど見送りモズクのみ

AI要約

能登半島地震で海底が隆起し、船を出せず漁を中止していた輪島の海女漁が再開した。

130人の海女たちは15隻の船に分乗し、モズクを収穫するために沿岸部で素潜りを行った。

海女たちは変化を感じつつも、海の景色が元に戻ることを願っている。

輪島で「海女漁」再開 能登地震の影響、サザエなど見送りモズクのみ

 能登半島地震で海底が隆起したため船を出せず、出漁を見合わせていた「輪島の海女漁」が12日、再開した。午前6時すぎ、130人の海女たちが石川県輪島市の輪島港から15隻の船に分乗して出港。沿岸部で素潜りし、約2時間後には1人15キロずつ、カゴいっぱいのモズクを水揚げした。

 輪島の海女漁は国の重要無形民俗文化財にも指定されており、例年は7~9月ごろを中心に海に潜る。地震で港が大きな被害を受け、水槽や冷却設備が使えないためアワビやサザエをとるのは見送り、モズクのみの漁となった。

 「輪島の海女漁保存振興会」会長で海女歴28年の門木奈津希さん(43)は「とりあえずは漁に出られてほっとしました」。ただ、砂だったところが岩盤になり、いつもならモズクが生えている場所に違う海藻が生えているなど、「海の景色が変わっていた。早く元の海に戻ってほしい」と話した。(上田真由美)