輪島伝統の海女漁が再開、港の掘り下げ進み実現…アワビやサザエ漁の本格再開はメド立たず

AI要約

石川県輪島市で伝統の海女漁が能登半島地震の影響から再開した。

地元の海女130人が船に分かれてモズク漁を行い、漁を再開できた喜びが伝わる。

モズク漁は7月いっぱい続く見通しで、他の漁は水槽や冷却設備の復旧待ちとなっている。

 石川県輪島市で12日、輪島港を拠点とする伝統の海女漁が再開した。能登半島地震による海底隆起で船を出せずにいたが、港の掘り下げ工事が進んだことで、出漁が実現した。

 この日は午前6時過ぎから、地元の海女130人が15隻の船に分かれて5キロほど先の沿岸部に向かい、1人15キロまでの制限を設け、素潜りして取ったモズクを次々と網に入れていった。

 輪島の海女漁は国重要無形民俗文化財に指定されており、例年7~9月を中心に漁が行われている。金沢市の2次避難先で暮らしている海女(43)は「住居の心配はあるが、漁を再開できてよかった。海女を諦める人も少なくなると思う」と話した。

 モズク漁は7月いっぱい続く見通し。水槽や冷却設備が復旧していないため、アワビやサザエ漁の本格再開のメドは立っていないという。