“石丸旋風”余波?安芸高田市新市長が“切り抜き動画”削除に言及 石丸伸二氏本人は「放っておいても扱われなくなる」

AI要約

東京都知事選挙で2位となった石丸伸二氏の過去の“切り抜き動画”が古巣の広島・安芸高田市で問題となっている。

新市長が“切り抜き動画”の削除要請を考える中、市民や関係者から賛否両論の声が上がっている。

石丸氏自身も、動画が事実をどう伝えるかや対応コストの問題に触れ、現状の対応の難しさを語っている。

“石丸旋風”余波?安芸高田市新市長が“切り抜き動画”削除に言及 石丸伸二氏本人は「放っておいても扱われなくなる」

7日に投開票が行われた東京都知事選挙で2位となった石丸伸二氏の、かつての“切り抜き動画”を巡る議論が古巣の広島・安芸高田市で沸き起こっている。石丸氏の後任として就任した藤本悦志新市長が、石丸市長時代の“切り抜き動画”について削除要請を行う可能性もあると言及したのだ。

“切り抜き動画”とは、市議会をはじめとする市の公式映像などをもとに、第三者が短く編集・加工し、YouTubeなどにアップされたものだ。

例えば、質問を行った市議の質問の前提が間違っているとして「バッジを外せ」と石丸氏が求める動画や、居眠りが疑われる議員を巡り議長に異議を唱える様子などが“切り抜き動画”として使われた。

当時の石丸市長が相手を斬り捨てていく“切り抜き動画”はSNSに多数投稿、拡散されたわけだが、石丸氏側もこうした動画の拡散を許容し、知名度アップの一因にもなったとされている。

しかし、石丸氏の後任の藤本新市長は就任会見の中で、市の公式映像をもとにした切り抜き動画についての質問が飛ぶと、次のように述べた。

「切り抜きの部分で誤解を与えるような形になれば、そういったものは僕自身が選挙戦のなかで大変苦労した部分がありますし……」

そして、記者から「明らかに誤解させる、事実と違う印象を与えるものについては、削除を申し立てることも考えるか」と問われると、「それはそのようにする時もあるかなと思っています」と、投稿者に対し削除を申し立てる可能性について言及した。

突如沸き起こった石丸氏を巡る“切り抜き動画”騒動。

地元・安芸高田市民からは、「YouTubeで拝見しました。今回若い人がかなり動いた。政治に関して内容がわかって良いんじゃないか」と切り抜き動画を評価をする声もある一方で、「削除したほうがいいかな、やっぱり。YouTube見ている人には、自分の良いところだけしかYouTubeには出さないから…」「市長の方が上で市議が下と見られるのはあってはならない。面白おかしくエンターテインメントとして消費するのは違う」といった厳しい声も聞かれた。

動画内で“やり込められた側”の市議からは、「切り抜かれるためにわざと過激な発言をしているように見えた。この動画によって一般の方から多くの誹謗中傷が(市議側に)くるようになった」という声もあがった。

石丸氏の切り抜き動画は削除されるのか?安芸高田市の広報担当者は「(藤本市長の見解は)前後の文脈含めて本来とは異なる印象を与えたり、誤解を与えるようなものについては、修正なり削除を求めていくことも考えていく」と回答。その上で、事実を伝えている切り抜き動画については「許容している」とコメントした。

一方の石丸氏本人にメールを送ると、次のように回答した。

「事実の判定をどう行うか、そのコストをどう扱うかが大きな問題で、現実的に対応は困難。もっとも、そういうスタンスでいれば、放っておいても扱われなくなる可能性が高い」

また、都知事選が終わった後、何をしているのか聞くと、「メディア対応で忙しく過ごしています。選挙が終わる前に、もっと取り上げて欲しかったです笑」とコメントした。

(「イット!」7月10日放送より)