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“溺れる人の動作”“離岸流”を検知し警告 相次ぐ水難事故…AI活用で“ゼロ”へ
AIを活用した離岸流の検知システムが海水難事故の防止に成功していることが紹介されています。
AIによる離岸流の検知は肉眼では難しいため、事故を未然に防ぐ役割を果たしており、その的中率は8割以上であることが強調されています。
システムの導入により、離岸流による事故が半分以下に減少し、海水浴場の安全性向上に寄与していることが述べられています。
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相次ぐ水難事故をどう防ぐのか。犠牲者を1人でも減らすため、AIを活用した新たな取り組みが始まっています。
所村武蔵アナウンサー
「海水浴を楽しむため、海に入っていく人の姿があります。ただ、その海岸線を映し出したモニターを見ると、AIにより離岸流が発生が検知され、警告が出されています」
海辺から肉眼で離岸流に気付くのは困難ですが、AIでの検知。その的中率は8割以上になるといいます。
由比ガ浜監視所 林亮太マネージャー
「今までは人の経験によって、どこで流れが発生しているか、どこが一番危険度が高いか判断していた。このAIカメラは蓄積された離岸流のデータを基に、発生している可能性が高い所を出すので、我々も早期に発見しやすくなって非常に役立っている」
あっという間に沖へと流される離岸流に逆らって泳ぐのは、オリンピックのメダリストでも難しいとされています。海水浴場での溺死事故で最も多い自然要因は、離岸流によるものです。
AIで検知した後は人の力が頼りです。
由比ガ浜監視所 林亮太マネージャー
「連動してアップルウオッチに通知が来る」
離岸流に立ち入っている人がいれば、状況を見定めて離れるよう促しに行くこともあります。
実際、沖まで流されたことがある人は…。
男性
「気付いたら何十メートルも離されていた。(Q.離岸流をAIで感知するシステムは)知らなかった。分かりやすい。浅瀬で遊ぼうとなる」
由比ガ浜では、このシステムを導入する前と比べて、離岸流による事故が半分以下に減ったといいます。
膨大な海のデータは中央大学に送られ続けています。システムの開発に携わった、中央大学の石川教授です。
中央大学研究開発機構 石川仁憲教授
「現地で離岸流が発生して、それをリアルタイムで解析。AI自体は1秒間に1回解析をしているので、何かあればスマートウォッチかアプリの方に通知できる」
このシステムはすでに全国5カ所の海水浴場で稼働していて、アプリを使えば一般の人も離岸流が発生しているかどうか確認できます。
中央大学研究開発機構 石川仁憲教授
「『監視員減らせますか』という相談も受けるが、そうではなくて。むしろ監視員や救助員の方、ライフセーバーは今以上に必要で。そこをこのAIのシステムがサポートする。そういう位置付け」