恐怖を感じる脳の「扁桃体」が普通の人よりも小さい…サイコパスが「出世しやすく政治家に多い」理由

AI要約

サイコパスの特性とは何か。それが政治家として活躍する上での利点について述べられている。

サイコパスの特性は、恐怖を感じにくい、支配的、大胆であるなどであり、政治家として優れたリーダーシップを発揮できる可能性が示唆されている。

そのため、サイコパスは他人の意見に左右されずに自己の信念や主張を貫く強固なリーダーシップを持つことができる利点がある。

サイコパスに共通する特徴は何か。心理学者の内藤誼人さんは「サイコパスの特性のうち、恐怖を感じにくく、支配性が高い、大胆さがある、という特性を持つ大統領は民衆から高い評価を受けることがわかっている。政治の世界だけではなく、ビジネスの世界においても、カリスマ的で、魅力的で、コミュニケーション能力が高い、という評価を受けていることが多い。この結果は組織の序列にも当てはまり、上の階層になればなるほど、サイコパス度が高くなっている」という――。

 ※本稿は、内藤誼人『面白すぎて時間を忘れるサイコパスの謎』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

■サイコパスの方が優れた政治家になれる可能性

 サイコパスが持つ特性は、決してネガティブな面ばかりではありません。人類にとってサイコパスの存在が不利益しかないのであれば、そういう特性は、進化の途中ではるか昔に淘汰されていたはずです。

 淘汰されずにいまだに残されているということは、サイコパスであることにも何らかのよい面があるはずでしょう。

 本稿では、サイコパスであることのメリットについてお話ししていきます。

 サイコパスは、思いやりに欠けて自己中心的で、自分の衝動を抑制できず、恐怖を感じにくい、といった特性があるわけですが、ある種の職業においてはそういう特性を持っているほうが望ましいことがあります。

 たとえば、政治家。

 他人の顔色をうかがってばかりいたら、自分のやりたい政策を実行できません。断固とした態度で政策を実行するにあたっては、他人の気持ちなどをいちいち配慮しないほうがよいこともあるのです。

 いくら反対派に意見されても自分の信念や主張を押し通す政治家は、考え方によっては強烈なリーダーシップがあることになります。

 したがって、サイコパスのほうが、そうでない人よりも優れた政治家になれる可能性を秘めているのです。