小池百合子氏の街宣会場はカオス 飛び交う抗議ビラ、勾留中の政治団体代表陣営の接近も

AI要約

小池百合子知事が蒲田駅前で街頭演説会を行い、聴衆との交流や再選理念を語った。

選挙妨害や小池氏批判の影響で混沌とした雰囲気が漂い、厳戒な警戒態勢がとられた。

警戒中に公選法違反の疑いで逮捕された政治団体代表の選挙カーがロータリー周辺で小池氏批判を繰り返す場面が生じた。

小池百合子氏の街宣会場はカオス 飛び交う抗議ビラ、勾留中の政治団体代表陣営の接近も

東京都知事選(7月7日投開票)で3選を目指す小池百合子知事が、投票日前最後の日曜日を迎えた6月30日、JR蒲田駅前のロータリーで街頭演説会を行った。雨中の中、数多くの聴衆が詰めかけた一方で、「自民小池」「公約達成0」など8年前に自民党を離党した小池氏を揶揄(やゆ)するビラを掲げた人々が現れたほか、4月の衆院東京15区補欠選挙を巡る選挙妨害事件で逮捕された政治団体代表の選挙カーがロータリーに接近を繰り返すなど、周囲は混沌(こんとん)とした雰囲気に包まれた。

■人を育てる都政継続を訴え

「ご賛同をいただけるようであれば、傘を上下に動かしてください。拍手はできないでしょうから」

小池氏は選挙カーに上がると、傘で手がふさがった状態の聴衆にこう語りかけた。小池氏は東京市第7代市長の後藤新平を挙げ「人を育てることに注力された。そのことに尊敬の念を抱き、人を育てる都政を2期8年やった。さらに3期目、バージョンアップしていきたい」とも強調した。

数多くのSP(セキュリティーポリス)が入念に聴衆の持ち物確認を行うなど厳戒な警戒態勢が敷かれ、駅から出てくる通行人らに対し陣営スタッフが「立ち止まらず、お進みください」と絶叫する。

一方、聴衆から少し距離を置き、支援者と一線を画す雰囲気の一団が「神宮外苑伐採小池」「小池ゆりこ落選運動」と記されたビラを手に小池氏を見つめている。「さよなら小池百合子さん」などと書いたビラを棒にくくり付けて、ロータリーを周回する男性も。男性のカバンには都知事選に出馬している蓮舫前参院議員のチラシも付けられている。

■最後は大声でヤジ

こうした人々の多くは声を発していなかったが、突然、ロータリーにスピーカーで大音量を流す車が近づいてくる。

「小池百合子はうそつきです」「ヘイヘイヘイ」─

公選法違反(自由妨害)の疑いで逮捕され、都知事選に立候補した政治団体代表の選挙カーだ。被告である代表は勾留されており、別の複数の男性らが乗っていた。

警察官らが警戒に当たる中、この選挙カーはロータリー周辺で数十秒止まって街宣活動を行っては、その場を去って、再び現れては同様の小池氏批判を繰り返した。