あの連続ヒットマンがラーメン組長射殺事件でも立件へ

AI要約

絆會若頭の金澤成樹被告(55)が、神戸市のラーメン店主射殺事件で立件される運びとなり、逮捕される見込みがある。事件の重要な物証として、使用の拳銃が押収され、事件と関連があるとされている。

金澤被告は複数の殺人や殺人未遂事件に関与し、拘留されており、供述から関与を示唆している。また、ヤクザ渡世からの引退も報じられているが、組織からの追及を回避するための戦略とみられている。

絆會の若頭の事件への関与が明らかになる中、関与を指摘されている絆會トップの織田絆誠代表も窮地に追い込まれている。

あの連続ヒットマンがラーメン組長射殺事件でも立件へ

山口組分裂抗争に絡み、対立組織の幹部や元配下の組長に対する殺人や殺人未遂容疑で逮捕・起訴された絆會若頭の金澤成樹被告(55)が、関与が取り沙汰されていた昨年の神戸市のラーメン店主射殺事件でも立件される運びとなった。実行役が固まったことで、警察の捜査と山口組による報復の焦点は、絆會トップの織田絆誠代表へと定まりつつある情勢となっている。

金澤被告は今回、神戸市長田区のラーメン店「龍の髭」店主で六代目山口組の有力組織である弘道会傘下の余嶋学組長(当時57)を店内で射殺した嫌疑がかけられ、兵庫県警が近く逮捕する見込みだ。余嶋組長は銃弾が脳幹を貫通したことによる脳損傷で死亡。事件後に流出した事件当時の現場の防犯カメラでは、金澤被告に酷似したマスク姿の男が店舗を出入りする様子が撮影されていたことは、当サイトでも既報のとおり(参照:"ラーメン組長"射殺事件に新局面。実行犯との噂も飛び交う暴力団員の「ヤミ経歴」)。

■事件で使用の拳銃を所持 

そして、ラーメン店主射殺事件への金澤被告の関与を裏付ける重要な物証も発見・押収されている。全国紙社会部デスクが解説する。

「金澤被告は、2020年9月の長野での殺人未遂事件で重要指名手配をかけられ、今年2月に潜伏先の仙台市内のアパートで身柄を確保されました。そして、室内で押収された拳銃を鑑定したところ、発射した際に銃弾に残る線条痕が、ラーメン店主の事件の銃弾と一致しました。事件現場では拳銃がみつかっておらず、仙台で押収された拳銃を使って金澤被告が余嶋組長を殺害したとみられます」(社会部デスク)

なぜ金澤被告は、足が付くリスクを抱えてまでこの拳銃を抱えて潜伏していたのか。暴力団関係者のA氏は次のように推察する。

「通常は、事件で一度使った拳銃は証拠隠滅のために海などに捨てて処分する。ただ、金澤被告はラーメン店主の事件を含めて2件の殺人と1件の殺人未遂を犯していて、極刑は避けられない状況だったし、逃走中には既に関与が取り沙汰されていて瀬戸際に追い込まれていた。この拳銃を使って新たな発砲事件を起こし、『捕まるまで殺しを続ける』と腹のくくったアピールをしたかったのだろう。実際に、仙台の六代目山口組系幹部を狙っていたという情報もあるしな」(暴力団関係者A氏)

■関与示唆の供述。引退情報も

3年を超える凶状旅で引き起こした事件が次々と立件され、拘留が続く金澤被告。心境にも徐々に変化が生じているようだ。

「2月の逮捕当初は完全黙秘だった金澤被告ですが、既に起訴された22年1月の水戸市における射殺事件の取り調べでは、関与をほのめかしているようです。恐らく、織田代表を含む絆會の仲間への追及を避けるため、一人で罪をかぶるために事件への関与を示唆しているのでしょう。

また、5月に入ってヤクザ渡世からの引退を表明したという情報も駆け巡りました。これも、絆會から離脱することで組織への警察の追及を避けるためという思惑ではないかという憶測によるものですが、事件当時は絆會の若頭という要職にあったわけですから、効果があるとは思えません」(前出デスク)

■所属団体代表は窮地に