時速6km未満「車道を走る方が安全確かめやすい」“のろのろ”シニアカー運転者が主張 車道走行は違法も罰則規定なし

AI要約

車道をシニアカーがゆっくりと進む様子が記録された映像が話題になっている。

シニアカーの運転者は、車道で走ることを選択し、安全面を主張している。

専門家は、シニアカー利用者に対するルールの周知徹底が必要だと指摘している。

時速6km未満「車道を走る方が安全確かめやすい」“のろのろ”シニアカー運転者が主張 車道走行は違法も罰則規定なし

車の後部座席から撮影された映像には、雨が降る中、車道の真ん中をシニアカーがゆっくりと進んでいる様子が記録されていた。

シニアカーの最高速度は大人が早足で歩く程度の時速6km未満。

歩行者と見なされるため車道走行は違法だが、罰則規定が存在しないという。

映像が撮影された現場は、栃木・鹿沼市を通る片側1車線の国道。

車の通りはかなりある一方、歩道はそれほど狭くはなく、シニアカーも十分通れる幅があった。

5月29日の午後3時過ぎ、この道を知人の車で通りがかった男性が映像を撮影した。

撮影者:

おじいちゃん、おじいちゃん、おじいちゃん、そこ車道。

シニアカーを運転しているのは、黒い上着を着た人物。後ろの車には気づいていないのか、ノロノロ走行で車を“通せんぼ”。 傘を刺したまま、車道の真ん中をゆっくりとしたスピードで進んでいる。

シニアカーの最高速度は、時速6km未満。これは大人が早足で歩く程度のスピードだ。

撮影した男性によると、交差点で信号待ちをしていたところ、右折してきたシニアカーが前を走り出したという。

撮影者:

後続車はなく、2~3分ですかね。2~3分僕たちは見守っていました。

男性は、この動画をSNSに投稿。

すると驚きの反応が寄せられたという。

撮影者:

コメント欄見るかぎりでは、栃木の鹿沼の地域ではなんか有名なおじいちゃんらしくて、それも驚きましたね。

現場付近では、車道を走るシニアカーが頻繁に目撃されるという。

3日、現場に向かった取材班もシニアカーが車道を走っているところに遭遇した。

こちらのシニアカーを運転していたのは、トラック運転手だったという80代の男性。

ーーなぜ歩道を走らない?

シニアカーの運転者:

走りにくいよね。

ーー車道を走っていけないのはご存じですか?

シニアカーの運転者:

知ってます。知ってるから走ってます。

ーー知ってるから走っている?それはなぜ?

シニアカーの運転者:

安全だから。自分で安全を確かめられるから。

男性は、「広い車道の方が歩道より安全を確かめやすい」と主張している。

法律上、「歩行者」と見なされるシニアカー。車道を走ることは違法行為となる。

しかし、高山俊吉弁護士は、「あなたは歩道を走っていなかったからいけないよ。あるいは道路の左端を走ってなかったから違法だよということにはなるんですけれども、処罰の規定がないということなんです」と説明する。 

専門家は、シニアカー利用者に対するルールの周知徹底が必要だとしている。

(「イット!」6月3日放送より)