沖縄・先島諸島5市町村の避難先に九州・山口各県 政府が有事念頭に

AI要約

政府が沖縄県の先島諸島5市町村の住民避難先候補を示し、台湾有事などへの懸念を受けて受け入れ計画を策定する方針を示す。

林芳正官房長官が知事会に参加し、各市町村の受け入れ先案を提示、九州各県に初期的な受け入れ計画の作成を求める。

政府は国民保護の取り組みを推進するため、各県と連携しながら進める姿勢を示す。

沖縄・先島諸島5市町村の避難先に九州・山口各県 政府が有事念頭に

 有事の際の住民避難をめぐり、政府は3日、九州地方知事会に対し、沖縄県の先島諸島5市町村それぞれの受け入れ先候補を示した。中国が台湾に侵攻する台湾有事などへの懸念が強まるなか、政府は今年度中に宿泊先や移動手段の確保など初期的な受け入れ計画の策定を目指す。

 林芳正官房長官が同日の知事会の会合にオンラインで参加し、協力を求めた。受け入れ先の案は、石垣市が山口、福岡、大分各県▽竹富町が長崎県▽与那国町が佐賀県▽宮古島市が福岡、熊本、宮崎、鹿児島各県。多良間村はすでに、熊本県八代市が受け入れを想定した初期的な計画を策定している。

 林氏は記者会見で「九州、山口各県には今年度、避難当初の1カ月を想定とした初期的な計画を作成してもらうことになる。政府としては各県としっかりと連携しつつ、引き続き国民保護の取り組みを推進していく」と語った。(笹川翔平)