豪雨災害後に3基のポンプを11基に増強した排水機場 中学生が防災学習で見学

AI要約

京都府福知山市北小谷ケ丘、桃映中学校(足立高広校長)の1年生59人が地域の治水対策を学ぶ防災学習を実施。

生徒たちは排水機場や調整池を見学し、水害の歴史や施設の役割を知り、防災意識を高める。

生徒は各家庭の避難計画作成を行い、災害対策に積極的に取り組む意向を示している。

豪雨災害後に3基のポンプを11基に増強した排水機場 中学生が防災学習で見学

 京都府福知山市北小谷ケ丘、桃映中学校(足立高広校長)の1年生59人が29日、防災学習で地域の治水対策を学んだ。排水機場や調整池などを見学し、水害の歴史や各施設の役割を知り、防災意識を高めた。生徒たちは事後学習として、各家庭の避難計画を作成していく。

 市内で起こりやすい河川の氾濫について学び、災害に備える行動を具体的に考えられるようにしてほしい-と実施した。

 蛇ケ端の法川排水機場では、国交省福知山河川国道事務所福知山出張所の青木昭夫所長が施設について説明。洪水発生時に樋門を閉じることで由良川からの逆流を防ぎ、排水ポンプで市街地にたまった水を逃がして、住居に水が入り込まないようにする役割があることを話した。

 同排水機場のポンプは、もともとは3基だったが、2014年の8月豪雨を受けて新たに増設して現在は11基ある。全体の処理能力は毎秒27トンで、「25メートルプールの水を約13秒で排出できます」との解説に、生徒たちは驚きながら話を聞いていた。

 また、ポンプに力を伝える減速機、流れてきたごみを集める除塵機、ごみを運ぶベルトコンベヤーを見て回った。

 このほかフィールドワークとして、同校グラウンドの地下貯留槽、福知山公立大学近くの調整池3カ所、法川の改修現場を訪れ、各担当者から話を聞いた。

 男子生徒は「排水ポンプは大きくて、水を吸うスピードもとても速いと知ってびっくり。今回学んだことを生かして避難計画を作っていきたい」と話していた。