ダンスケ銀行とバークレイズ、ECB利下げ見通しを修正 

AI要約

デンマークのダンスケ銀行と英銀大手バークレイズがECBの利下げ回数見通しを修正。ユーロ圏の成長率上昇に伴い利下げ余地は限定的との見方が強まる。

ECBは今年2回(6月と12月)、来年は3回の利下げを実施する見通し。一方、バークレイズは7月の利下げを取り下げ、150bpの金利引き下げを予想。

インフレ率の鈍化や経済活動の予想以上の加速による不確実性が考慮され、ECBの利下げサイクルに変化が生じている。

ダンスケ銀行とバークレイズ、ECB利下げ見通しを修正 

[ロンドン 24日 ロイター] - デンマークのダンスケ銀行は24日、欧州中央銀行(ECB)が年内に実施する利下げ回数について、従来の3回から2回にとどまると見通しを修正した。英銀大手バークレイズも7月に利下げが実施されるとの見通しを取り下げた。 

インフレ率は鈍化しているものの、ユーロ圏全体の成長率は上昇しており、ECBの利下げ余地は限定的との見方が強まっている。数カ月前には2024年に少なくとも5回の利下げが行われると予想されていたが、足元では12月のECBの基準金利は3.4%程度と、約60ベーシスポイント(bp)相当の利下げへと予想が修正されている。

ダンスケ銀のチーフアナリスト、ピエト・ヘインズ・クリスチャンセン氏は、6月の「政治的な利下げ」を含めて「ECBは今年2回(6月と12月)、来年は3回の利下げを実施すると予想する」と述べた。

バークレイズのアナリストも23日、インフレを巡る「不確実性の高まり」と経済活動の予想以上の加速を理由に「6月、9月、12月の会合でそれぞれ25bpずつ利下げするとの予想は変えないが、7月はもはや利下げしない」と見通しを変更した。ただ、バークレイズはECBによる今回の利下げサイクルとしては150bpの金利引き下げを予想している。