デギンドスECB副総裁、来月の25bp利下げは「慎重なアプローチ」

AI要約

副総裁は、ECBの利下げについて透明性を持っており、25ベーシスポイントの引き下げを支持すると述べた。

インフレ率が重要であり、リスク要因として賃金や地政学的リスクも存在すると述べた。

金利の引き下げや変更に関しては非常に慎重でなければならず、事前に決まっていることは何もないと説明した。

(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁はオーストリア紙オベレステリチェ・ナハリヒテンとのインタビューで、来月の0.25ポイント利下げは妥当との認識を示した。

副総裁は「6月の会合での決定について、非常に透明性を持っている。われわれは慎重なアプローチを採用しており、これは25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の引き下げを支持するだろう」と述べた。

また、「不確実性が大きい。利下げの回数や規模については何も決めていない。経済データの推移を見守る」とも指摘し、利上げの可能性を問われ「われわれの基本シナリオではない」と答えた。

副総裁は「インフレ率がどのように推移するか次第だ」とし、「インフレ率は短期的には変動し、2025年にはわれわれが定義する物価安定の水準、すなわち2%に持続的に収束すると考えている」と説明。

「ただ、一定のリスクはある。賃金がどのように推移するかや生産性に何が起こっているか、単位労働コスト、利益率の低下などは大きな要因だ。ロシアのウクライナでの戦争や中東紛争、東南アジアでの緊張の可能性といった地政学的リスクと不確実性もある。非常に慎重であり続けなければならず、金利の引き下げや変更に関して、あらかじめ決まっていることは何もない」と話した。

原題:ECB’s Guindos Says Quarter-Point June Cut Is ‘Prudent Approach’ (抜粋)

--取材協力:Laura Malsch.

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