ECB、国境を越えた銀行の統合を期待=デギンドス副総裁

AI要約

欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は、国境を越えた再編・統合の動きが広がることを期待しており、欧州の銀行の価値向上やセクターの効率性改善への期待を述べた。

欧州の銀行の価値が低い理由を、ユーロ圏の個別国のアプローチや銀行システムの不完全な統合といった非効率性によるものだと分析し、投資家が米銀をより高い本質的価値を持つと考える理由を説明した。

金融政策の観点では、利下げの可能性について12月の情報に注目しつつ、10月の可能性も排除しない姿勢を示している。

ECB、国境を越えた銀行の統合を期待=デギンドス副総裁

[フランクフルト 20日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は、欧州の銀行の価値向上、セクターの効率性改善に向け、国境を越えた再編・統合の動きが広がることをECBは期待すると述べた。ポルトガル紙「Expresso」のインタビューで述べた。

先週、独コメルツ銀行株式9%を取得した伊ウニクレディトは経営統合に意欲を示している。

デギンドス氏は「国境を越えた銀行の統合は重要で、この点で目先、進展が続くことをわれわれは期待している」と述べた。米銀と比べて欧州銀の価値が低いのは、ユーロ圏の個別国のアプローチや銀行システムの不完全な統合といった非効率性を反映すると指摘。「そのため、投資家は欧州の銀行より米銀のほうが本質的価値が高いとみなしている」と述べた。

金融政策については、追加利下げを巡り、12月にはより質の高い情報が得られるとの見方を示しつつも、10月の可能性も排除しなかった。

「12月には10月よりも多くの情報が得られるのは確かで、新たな予測をたてられるだろう。しかしわれわれは扉を完全に開けており選択性を維持したい」と述べた。

市場は12月の利下げを織り込み済みだが、成長率鈍化により10月の可能性もあると考えられている。