カナダ中銀、インフレ見通しで見解分かれる=議事要旨

AI要約

カナダ銀行がインフレ見通しを巡り中銀当局者の間で意見の相違があることが明らかになった。

マックレム総裁は成長が予想よりも弱いことを懸念し、必要に応じて大幅な利下げを行う可能性を示唆。

議事要旨によると、インフレ率の低下と経済活動の低迷に関するリスクが議論されている。

Promit Mukherjee David Ljunggren

[オタワ 18日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)が18日に公表した9月4日会合の議事要旨によると、インフレ見通しを巡り中銀当局者の間で見解が分かれていたことが明らかになった。

中銀は4日の会合で政策金利を0.25%ポイント引き下げ、4.25%とした。利下げは3会合連続。マックレム総裁は、予想より弱い成長によりインフレ率が急速に低下する可能性があると懸念を表明。今後必要に応じ、大幅な利下げを行う可能性があるという認識を示した。

議事要旨では「一部のメンバーは住宅とサービス価格のインフレが堅調で、過剰供給による下押し圧力を相殺し、リスクは均衡しているとの見方を示した」としている。また「一部のメンバーは、インフレの下振れリスク、特に経済と労働市場がさらに軟化した場合の下振れリスクをより懸念していた」としている。

17日に発表されたデータによると、8月のインフレ率は中銀目標の2%まで低下し、2021年2月以来の低水準となった。

金融市場では、10月に50ベーシスポイント(bp)の利下げが実施される可能性が約46%織り込まれている。

議事要旨によると、理事会メンバーは、仮に経済と労働市場が借入コストの低下により予想通りに回復しなかった場合、政策金利をより迅速に引き下げることが適切かもしれないと指摘した。

インフレ率が目標に近づきつつある中、経済活動の低迷に起因するインフレ下振れリスクを警戒する必要があるとの指摘も出た。