【MotoE第8戦サンマリノ大会】「2時間しか寝ていない!」大きなプレッシャーを跳ね除けE.ガルソ選手が歓喜のチャンピオン獲得

AI要約

日本時間2024年9月15日、MotoEの最終戦がサンマリノGPで開催され、チャンピオンシップトップのガルソ選手が38ポイントリードしていた。

ガルソ選手は予選で8番手と苦しいスタート位置だったが、カサデイ選手はポールポジションを獲得していた。

レースは短い周回数で行われ、予選結果が重要となる中、ガルソ選手はプラクティス結果に悩まされながらも、チャンピオンのプレッシャーに立ち向かう決意を示した。

【MotoE第8戦サンマリノ大会】「2時間しか寝ていない!」大きなプレッシャーを跳ね除けE.ガルソ選手が歓喜のチャンピオン獲得

 電動バイクによって争われる『FIM Enel MotoE World Championship』(以下、MotoE)は、2024年シーズン最終戦である第8戦を、MotoGP第13戦サンマリノGPに併催のサンマリノ大会で迎えました。この大会をチャンピオンシップのランキングトップで迎えたのは、エクトル・ガルソ選手です。ランキング2番手のマッテア・カサデイ選手に対し、38ポイントの差を築いていました。

 ガルソ選手がタイトル争いをするカサデイ選手は、2023年MotoEチャンピオンの実力者です。MotoEは1戦2レース開催であり、優勝したライダーは25ポイントを獲得できるため、最終戦で最大50ポイント(25ポイント×2レース)の逆転が可能です。といっても、もちろんそれは計算上の話で、38ポイントという差は、圧倒的にガルソ選手が有利な状況であることを意味していました。

 しかし、ガルソ選手は初日に行なわれた予選ではQ1から挑むことになり、Q2進出は果たしたものの、8番手となりました。土曜日に行なわれる決勝の2レースは、3列目8番グリッドからのスタートとなったのです。対して、カサデイ選手はポールポジションを獲得しています。

 MotoEは、バッテリー容量の関係で、レースの周回数が非常に少ないのが特徴です。周回数は各サーキットによって異なりますが、レースのトータルタイムは15分以下で設定されます。これは、スタートからフィニッシュまでライダーが全力で攻めることができる、つまり、電費を抑えるためにペースをコントロールすることなく最後まで走り切れる周回数となっています。サンマリノ大会は8周が設定されていました。

 また、参戦するライダーはドゥカティの電動レーサー「V21L」を走らせ、タイヤはミシュランを使用しています。短い周回数とイコールコンディションのため、オーバーテイクが難しく、予選順位が重要になるのです。ガルソ選手にとって、やや厳しい予選結果となりました。

「予選とプラクティスがあまり良くなくて、土曜日はすごくナーバスになっていた」と、レース後の会見で、ガルソ選手は語っていたのです。

 迎えた日曜日、ガルソ選手は朝から緊張していたそうです。チャンピオンがかかるレースのプレッシャーは、どれほど大きなものなのでしょう。

「2時間くらいしか寝ていなかったと思う。でも、僕は(この日のレースを)チャンピオンシップのひとつのレースのようなものだ、と自分に言い聞かせようとしたんだ」