0円の商品も 驚きのリユース店 1万円以上が中古で800円 市のごみ削減に貢献
川崎に0円で持ち帰れるリユースショップがオープン。多くの人が安価な生活用品を手に入れることができる。不要品を持ち込む人にもメリットがある。
リユース市場では、無料の商品も並ぶ。孫のために椅子を手に入れたり、家電が必要な人が利用している。
地域のリユース活動が市のごみ削減に貢献。利用者のお財布にも環境にも優しい取り組みとなっている。
川崎に驚きのリユースショップがあります。なんと、一番安いものは「0円」で持ち帰ることができます。不要品を持ち込む側にもメリットがあり、市のごみ削減にも貢献しています。購入する人と持ち込む人の思いに触れました。
5人家族
「これ良い感じじゃない?」
60代
「300円だよ」
40代女性
「家の掃除機が壊れてしまって。何かいいのあったらなと思って来ました」
物価高が続くなか、できるだけ安く生活用品を手に入れたいと、リユース市場が注目されています。多くの人でにぎわうこの店は、ただのリユースショップではありません。
50代
「0円でいただけるものが、たまに良いものがあったりするので」
ここはなんと、タダのものも並ぶ店です。こちらの男性は昨今のコメ騒動から、パン中心の食生活になり、ある家電が必要になったといいます。
70代男性
「トースター探してるの。0円のトースターがあるから。いちいち、フライパンでパンを焼いてたら話にならない」
お目当てのトースターを発見し、0円で持ち帰りました。
今年4月、川崎市にオープンしたリユースショップ。店内には、ありとあらゆるリユース品が5000点以上、低価格で店頭に並びます。
60代
「これはもう無料でいただけるんですよね。とても助かります」
この女性は孫を風呂に入れるための椅子を0円で手に入れました。
ホームページで事前に商品を見てから来店したという女性は、お目当てのテーブルに付けることができる子ども用の椅子を見つけました。
30代女性
「あっこれだ」
そのお値段は…。
30代 女性
「800円。1万円以上するので、新品だと。良かったです。ありました。あんまり長く使うものではないので、これを狙ってました」
地域での不要品売買などのインターネット掲示板を運営する「ジモティー」と川崎市がタッグを組んだ、このリユース事業。持ち込む側にもメリットがあります。
本来は、処理に費用がかかってしまうものでも、使えるものであれば0円で引き取ってくれます。
川崎市環境局 減量推進課
増田亘宏課長
「粗大ごみとして処理していたものが、このスポットができたことによって、リユースができるという受け皿、選択肢が広がり利用されている」
利用者のお財布にも、環境にも優しい取り組みとなっています。
そのため、このお店がオープンした4月以降、川崎市では着実にごみの量が削減され、今年度はすでにおよそ160トンもの削減に成功しました。
岡忠太郎さん(52)は、家の片付けをきっかけに、長年着用してきたスーツやゴルフバッグを持ち込みました。
岡さん
「スーツ(使用歴は)10年くらいだと思う。今着られなさそうなものを持ってきた」
今回持ち込んだスーツの中には、夫婦で毎年恒例の記念写真に着用したものもあります。ゴルフバッグは、4年前まで使用していたものだといいます。
岡さん
「いきなりごみっていうのも微妙かなと思って。こういうところだったら切なくないのかなって」