コメ不足、生産量2位の北海道でも深刻 「タイ米の時以来だ」

AI要約

コメ不足が長引いており、地震や災害の影響もあり、消費者の備蓄行動が広がっている。

道内の米穀店ではコメ不足の影響を受け、在庫確保に奔走している様子がうかがえる。

店舗では購入制限を設けるなど対応をしているが、常連客や新規顧客から不満の声も上がっている。

コメ不足、生産量2位の北海道でも深刻 「タイ米の時以来だ」

 コメ不足が長引いている。物価高に加え、地震や災害が全国で相次いだことで、備蓄用に買う消費者が増え、それを見た客が慌てて買う――という悪循環。全国2位のコメ生産量を誇る道内にも影響は広がっている。

 小樽市の住宅街で80年近く続く米穀店「浜谷商店」。代表取締役の浜谷光利さん(71)は、「こんなにコメが足りなくなるのは、タイ米を緊急輸入した1993年以来だ」とこぼす。

 コメを仕入れている卸業者から6月ごろ、「本州で品薄になり、在庫に余裕がなくなりつつある」と連絡があった。もともと7~9月は、秋の新米を控えて在庫が少なくなる時期。急きょ、目いっぱい仕入れては、倉庫から補充しては店頭に並べている。

 常連客には1家族5キログラム(税込み2300円)まで、そうでない客には2キロ(1200円)の制限を設けた。ただ「2キロしか売ってくれねえの」と不満をもらす客もいるという。「店としては、できることを精いっぱいやっているのだが……」と思案顔だ。