学費を賄うために「奨学金」が不可欠です…。実際に利用している家庭は多いのでしょうか?

AI要約

奨学金は日本の教育制度において重要な役割を果たしており、多くの学生が利用している。

日本学生支援機構の奨学金を利用する学生の割合は増加傾向にあり、全体の32.6%が利用している。

奨学金の利用者は大学や短期大学、大学院などに広く分布し、学費負担の軽減に貢献している。

学費を賄うために「奨学金」が不可欠です…。実際に利用している家庭は多いのでしょうか?

日本の教育制度において、奨学金は多くの学生を経済的に支える重要な役割を果たしています。学費などの負担を軽減するため、奨学金を利用する学生の割合は増加傾向にあります。

今回は、奨学金を受給している学生の割合や、奨学金制度の現状、そして奨学金の申請方法などについて調べてみました。

日本における奨学金は、おもに独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が提供する奨学金と、地方公共団体が提供する奨学金、各大学や民間団体が提供する奨学金に分類されます。

日本学生支援機構の「奨学金事業に関するデータ集」によると、令和4年度に日本学生支援機構の奨学金を利用した高等教育機関(大学、短期大学、大学院、高等専門学校、専修学校)の学生の数は119万人でした。この数字は学生全体の32.6%に上り、多くの学生に利用されていることが分かります。

また、同じく日本学生支援機構が発表している「令和4年度 学生生活調査結果」によると、何らかの奨学金(運営元が日本学生支援機構以外も含む)を受給している大学学部・短期大学・大学院の学生の割合は、以下の通りです。

・大学学部(昼間部):55.0%(令和2年度調査より5.4ポイント増)

・短期大学(昼間部):61.5%(同4.6ポイント増)

・大学院(修士課程):51.0%(同1.5ポイント増)

・大学院(博士課程):58.9%(同6.7ポイント増)

・大学院(専門職学位課程):41.4%(同4.3ポイント増)

いずれも前回(令和2年度)の調査より増加していることが分かります。設置者別に見ると、大学学部(昼間部)の場合、国立大学で49.8%、公立大学で57.6%、私立大学では55.9%の学生が奨学金を受給しています。

また大学学部(昼間部)において、奨学金の種類別では日本学生支援機構の奨学金を利用している割合が85.1%と8割以上を占め、そのほかの奨学金が7.1%、両方を利用しているのは7.8%でした。

この結果から、多くの学生が学費などの負担を軽減するために、奨学金を利用しているといえるでしょう。