ニチハ 名古屋工場に新物流倉庫 42億円投資、26年稼働へ

AI要約

ニチハが名古屋工場に物流倉庫を新設。積み込み場所を集約し、物流効率を高める。残業規制やドライバー不足の中、積み込み時間の短縮が課題。

新倉庫は2階建てで1万3千平方メートル。部材とサイディングの保管を拡充し、社外倉庫の縮小を見込む。物流の安定的な体制強化を図る。

殿井一史取締役専務執行役員は、物流会社との連携を重視し、労働環境改善に取り組む必要性を強調。

ニチハ 名古屋工場に新物流倉庫 42億円投資、26年稼働へ

 外壁材(サイディング)大手のニチハ(本社名古屋市)は約42億円を投じ、名古屋工場(名古屋市港区)に物流倉庫を新設する。26年5月に稼働する予定。名古屋工場内の倉庫面積を約1・5倍に拡張するとともに、2カ所に分かれている積み込み場所を1カ所に集約する。「物流の2024年問題」で対策課題に挙げられている積み込み時間を大幅に削減する狙いだ。

 新倉庫は、名古屋工場内の既存倉庫の隣に建設する。2階建てで、延べ床面積は約1万3千平方メートル。1階にサイディング、2階に施工時に使用する金具やシーリング材などの部材を収容する。倉庫面積の拡張により、社外で賃借している倉庫面積は半分ほどに縮小できる見込みだ。

 名古屋工場ではこれまで、部材倉庫とサイディング倉庫が離れた場所にあった。製品を積み込むトラックは2カ所回る必要があり、時間を要していた。倉庫新設と合わせて積み込み拠点を集約し、物流効率を高める。

 残業規制の強化などでドライバー不足が深刻化する中、国が定めたガイドラインでは、荷待ちを含む積み込み時間は2時間以内、それを達成している事業者は1時間以内を目指すことを促している。同社は今後も安定的な物流体制を維持するため、倉庫の新設を決めた。

 殿井一史取締役専務執行役員は「物流会社を対等なパートナーとして、労働環境の改善に共に取り組むことが必要だ」と話している。