親が高齢なので、地元に戻り「市役所」に転職したいと考えています。ただ公務員は「お盆休み」がないと聞きますし、実際は“家族との時間”をとるのは難しいのでしょうか?

AI要約

地方公務員は夏季休暇を利用してお盆休みを取ることができ、家族との時間を大切にできる環境が整っている。

公務員は有給休暇や育児・介護休暇を積極的に取得しやすい状況にあり、家庭と仕事の両立がしやすい。

地方公務員として安定した働き方が可能であり、家族や介護を理由に休暇を取得しやすい環境も整っている。

親が高齢なので、地元に戻り「市役所」に転職したいと考えています。ただ公務員は「お盆休み」がないと聞きますし、実際は“家族との時間”をとるのは難しいのでしょうか?

地方公務員は「安定している」、「家族との時間を大切にできる」というイメージを持つ人は多いかもしれません。そのため、親の介護などのために地元に戻り、市役所への転職を考える人もいるでしょう。

その際に「お盆休みがない」という話を耳にすると、不安に感じるかもしれません。しかし実際には、多くの自治体で「夏季休暇」という制度が設けられています。

本記事では、お盆休みに替わる「夏季休暇」の内容や、介護休暇の取得率に注目し、地方公務員である市役所職員が安定した働き方ができるかどうかについて解説します。

地方公務員には「お盆休み」として特別に定められた休暇はありません。例えば、市役所はカレンダー通り、土日祝日以外はお盆期間中も通常通り開庁しています。

ただし、多くの自治体では「夏季休暇」という制度を設けており、これが実質的なお盆休みの役割を果たしています。夏季休暇の日数は自治体によって異なりますが、一般的には4~5日前後与えられることが多いようです。

また、前職が市役所職員だった筆者の経験から言うと、お盆期間は一般企業がお盆休みに入っていることが多いため、特に企業とのやり取りがメインの部署などは、普段よりもゆったりと自分の仕事に集中できる環境が整います。

夏季休暇はお盆休みに合わせて取ることもできるため、家族との時間をゆっくり取ることもできるでしょう。一方、窓口業務がメインの部署については、お盆期間を避けて夏季休暇の制度を利用し、リフレッシュをすることもできます。

このように、公務員の「お盆休み」は正式なものではありませんが、夏季休暇の制度を活用することで、効果的に休息を取ることができるのです。

公務員は「家庭と仕事を両立しやすい」というイメージを持つ人が多いかもしれません。このイメージは実際のデータからも裏付けられています。

総務省の調査によると、2022年の地方公務員の年次有給休暇の取得日数は平均12.6日で、民間企業の平均取得日数である10.9日を上回っています。

また、男性職員の育児休暇取得率は31.8%となっており、民間企業の17.13%を大きく上回る結果です。これにより、男性も育児に積極的に関わりやすくなり、家庭内の負担軽減が期待できます。

これらの数字から見ても、公務員の職場環境が有給休暇や育児休暇を取得しやすい状況にあるといえるでしょう。

さらに介護休暇については、5ヶ月を超えて介護休暇を取得した職員が全体の18.7%にも上ります。

高齢になる親を心配して転職を考える人にとっては、介護を理由に休暇を取れる環境が整っていることは安心材料になるかもしれません。もちろん、業務の繁忙期には休みが取りにくいこともありますが、年次有給休暇や各種休暇制度を組み合わせることで、柔軟に休暇を取得しやすくなるでしょう。