通知書を見て落ち込んでいます。「国民健康保険料」が年の途中で上がることってあるのでしょうか?間違いでしょうか?

AI要約

国民健康保険料が上がる理由について解説しました。

保険料の決定に影響する要素や誤解について説明しました。

例として国民年金保険料が上がる場合についても言及しました。

通知書を見て落ち込んでいます。「国民健康保険料」が年の途中で上がることってあるのでしょうか?間違いでしょうか?

毎年6月頃に、市町村から送られてくる国民健康保険(税)の通知書。見てみると、年の途中から保険料(税)が上がっていてびっくりすることがあります。

これは何かの間違いではないか、と動揺したり、憤慨したりする方もいらっしゃると思いますが、それには正当な理由がある場合がほとんどです。

そこで本記事では、国民健康保険料(税)が上がるよくある理由について解説します。

私たちが支払う国民健康保険料(税)がどのように決まるのか、について、筆者はたとえばこんな誤解を耳にします。

「今年は働いていないから、保険料はほとんどかからないはず」

国民健康保険料(税)は、その年の収入ではなく、前年の所得(会社員の場合、給与から一定の控除額を引いた額)によって決まります。たとえば、前年は会社勤務だった方が今年は無職になった場合、給与収入はない一方、多額の健康保険料(税)が請求される可能性があります。

  

「去年は病院にほとんどかかっていないから、保険料が上がるはずはない」

被保険者個人が支払う国民健康保険料(税)は、その方がどれだけ病院で治療費がかかったか、で変わるわけではありません(ただし、被保険者全体の医療費総額によっては変わります)。 

「前年から家族構成は何も変わっていないから、毎月の保険料は同じになるはず」

家族構成が変わらなくても、保険料が変わる場合があるので、注意が必要です。具体例は後述します。

このような多くの誤解がある保険料(税)ですが、その仕組みを理解しておけば、年の途中で保険料が変わっても、その理由を理解できます。

では、次に国民健康保険料が上がる主な例を見てみましょう。

国民年金保険料(税)が年金から特別徴収※されている方に届いた税額決定通知書を見ると、10月からの保険料が上がっていることがあります。

※特別徴収とは、世帯主が国民健康保険料(税)を口座振替や納付書により納付する(普通徴収)のではなく、世帯主が受給している公的年金から、国民健康保険料(税)をあらかじめ差し引いて納付する仕組みです(※1)。