【10年ひと昔の新車】スバル エクシーガは一部改良で細部をブラッシュアップされた

AI要約

10年前のスバル エクシーガの試乗記。走りの進化や新機能の導入について紹介。

サスペンションの改良や新しいエンジンの性能、アイサイト ver.2の機能について。

エクシーガの魅力や使用感、燃費性能、価格などの詳細。

【10年ひと昔の新車】スバル エクシーガは一部改良で細部をブラッシュアップされた

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、スバル エクシーガだ。

エクシーガはレガシィの走りの良さと、ミニバンの使い勝手の良さを両立させたスバルならではの魅力的なモデルだ。今回(編集部註:2012年7月)の一部改良では、その魅力を一層引き立てるために、サスペンションをさらに進化させた。加えてアイドリングストップを採用した2.5Lの新エンジンに、目玉商品でもあるEyeSight(アイサイト)バージョン2を組み合わせて商品力をアップしている。

今回の試乗車は、2.5Lのアイサイト搭載車。デザイン的には依然としてワゴンともミニバンとも思えぬ中途半端さが少し気になるものの、走りに関しては〝スバルらしさ〞が一層光っている点が魅力だ。フロントダンパーに新バルブを採用したほか、リアサスペンションのラテラルリンクをピロボール化するなど、サスペンションとシャシの改良により、乗り心地の良さはそのままに、無駄な動きがピタリと収まって、快適性と走りの良さを高次元で両立させている。

中でもリアが安定してくれたおかげで、直進安定性が大きく向上した。リアからボディ全体が揺すられるようなこともなく、ステアリングがピタリと安定する。旋回中にフロントが落ちついてラインをトレースしてくれることで、レガシィ譲りの走りを味わえる。

2.5Lモデルでは、エンジンやミッションもレガシィと共通の新しいものとなった。FB25型と呼ばれる新世代のボクサーエンジンは、低中回転域での力強いトルクにより、クルマの重さを感じさせず、低速域からスッと立ち上がる扱いやすさが持ち味。ミニバンとしての積載増にも十分応えてくれる粘り強さによって、使い勝手の幅が大きく広がった。また、アイドリングストップ機能も搭載し、JC08モード燃費で13.2km/Lと新燃費基準をクリアした。

今回の試乗では、2.5LのNA車と2.0Lのターボ車に設定された、アイサイト ver.2をテストコースで試すことができた。スバルのミニバンとしては初採用となるが、7人フル乗車で衝突回避のテストを行った。車速が30km/hからの自動ブレーキも自然で、障害物の手前でピタリと止まることができた。

見た目の変更点は少ないものの、走りの質は大幅に進化したエクシーガ。アイサイトを試す程度の走りでもその差はわかるはず。今までのミニバンに飽き足らないなら、スバル唯一のミニバンであるエクシーガに一度試乗してみることをオススメする。

●全長×全幅×全高:4740×1775×1660mm

●ホイールベース:2750mm

●車両重量:1570kg

●エンジン:水平対向4 DOHC

●総排気量:2498cc

●最高出力:127kW(173ps)/5600rpm

●最大トルク:235Nm(24.0㎏m)/4100rpm

●トランスミッション:リニアトロニックCVT

●駆動方式:フロント縦置き4WD

●燃料・タンク容量:レギュラー・65L

●JC08モード燃費:13.2km/L

●タイヤサイズ:215/50R17

●当時の車両価格(税込):252万円