現在年収600万円です。定年を「5年延長」しようと考えていますが、受け取る年金はどのくらい増えますか?
定年延長による年金受給額の変化やメリットについて具体的に解説します。
定年延長に関する労働法改正や企業の取り組み、高年齢者の雇用確保措置について説明します。
定年延長のメリットとして、安定した収入や老齢厚生年金の増額が挙げられます。
定期収入や年金受給額の増額を目的に、定年を延長することを検討している方もいるのではないでしょうか。
本記事では、定年延長による年金受給額の変化を具体的に計算し、どれくらい増えるのかを解説します。また、延長によるメリットやデメリット、働き方の選択肢についても考察します。
定年延長は、定年年齢の上限を延長することを指します。60歳から65歳まで定年の延長が可能です。定年延長を社会的に取り入れることによって、労働者人口を確保し、労働力不足解消や年金負担の軽減などが期待されています。
また、定年延長に取り組むことによって、企業は優秀な従業員を長く雇用できます。これまでの勤務で培ったノウハウを生かし、指導役や相談役として活躍できるため、企業にとってもメリットです。
さらに、2025年(令和7年)4月1日以降は、高年齢者雇用確保措置として次のいずれかの措置が必要になります。
・定年制の廃止
・65歳までの定年の引き上げ
・希望者全員の65歳までの継続雇用制度の導入
今までは60歳が定年とされていましたが、高年齢者雇用安定法改正によって、70歳までの就業機会を確保するため、事業主はいずれかの措置を制度化する努力義務が求められています。
定年を延長することで得られるメリットは、次のとおりです。
・60歳以降も定期的な収入が得られる
・就職活動が必要ない
・老齢厚生年金が増額する
定年延長により60歳以降も働き続けることができるため、安定した収入を得られます。特に、2025年(令和7年)以降には、70歳までの雇用機会確保の努力義務が定められるため、65歳以降であっても働き続けられるケースもあります。
また、60歳で定年を迎えた場合には、それ以降に働くための就職活動が必要です。しかし、就職先が見つかりにくい、新しい環境になじめないなどの問題も発生しやすくなります。定年延長であれば、就職活動が必要ないため、安心して働き続けることが可能です。
さらに、定年延長することによって、厚生年金の納付期間も延長されるため、老後に受け取れる老齢厚生年金の金額も増えます。