〔米株式〕NYダウ反発、278ドル高=ナスダックも高い(29日午前)

AI要約

ニューヨーク株式市場は、米実質GDP改定値の上方修正を受けて反発し、ダウ工業株30種平均は300ドル超上昇した。ナスダック総合指数も上昇し、景気先行きや雇用情勢への懸念が後退した。

セールスフォースの好決算やエヌビディアの堅調な業績が買いをけん引し、一部ハイテク銘柄の上昇が目立つ一方、金融大手は軟調となっている。

 【ニューヨーク時事】29日午前のニューヨーク株式市場は、4~6月期の米実質GDP(国内総生産)改定値が上方修正されたことを好感した買いに、反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比で一時300ドル超上げ、取引時間中の最高値を更新した。ダウは午前10時32分現在、前日終値比278.95ドル高の4万1370.37ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は177.29ポイント高の1万7733.32。

 米商務省が29日発表した4~6月期の実質GDP改定値は、季節調整済み年率換算で前期比3.0%増となり、速報値(2.8%増)から上方修正されたほか、市場予想(ロイター通信調べ)の2.8%増も上回った。さらに、米労働省が同時刻に発表した新規の失業保険申請(季節調整済み)は、24日までの1週間で前週比2000件減の23万1000件(同予想23万2000件)とまずまずの内容。これを受けて、米景気先行きや雇用情勢をめぐる過度の懸念が後退し、買い安心感が広がった。

 また、セールスフォースが発表した2024年5~7月期決算で、1株当たり利益、売上高がともに市場予想を上回ったことから買いが優勢となり、序盤のダウの上昇をけん引した。

 個別銘柄では、米半導体大手エヌビディアが28日午後に発表した5~7月期決算は純利益が2.7倍となるなど堅調だった。ただ、売上高見通しが一部の市場の期待に届かなかったことで、利益確定の売りが先行している。マイクロソフト、アップル、インテルなどハイテク銘柄の上げが目立つ。一方で、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェースなどの金融大手が軟調となっている。