基調的インフレ指標、7月は3指標とも上昇率が2%下回る=日銀

AI要約

日銀が7月のインフレ率を捕捉するための指標を発表。3指標全てが前月の上昇率を下回り、2%には達しなかった。

上昇率の平均値や中央値が2%を下回る状況で、上昇品目の比率が減少。生鮮食品やエネルギーを除く総合指数も2%割れ。

指標は毎月発表されており、コアCPIは微増だが、コアコアCPIは2%割れ。伸び率は過去最低となっている。

基調的インフレ指標、7月は3指標とも上昇率が2%下回る=日銀

Takahiko Wada

[東京 27日 ロイター] - 日銀が27日に発表した7月の基調的なインフレ率を捕捉するための指標は、3指標そろって前月の上昇率を下回り、2%に届かなかった。3指標とも2%割れとなるのは4月以来。原材料価格転嫁の影響後退が続いている。

上昇率分布で上下10%を機械的に除いた「刈込平均値」(2020年基準)は前年比プラス1.8%で、4月以来の2%割れ。上昇率の高い品目順に並べ、品目のウエートを加味した際の分布で中央の値である「加重中央値」はプラス1.1%となり、前月のプラス1.4%を下回った。最も頻度の多い上昇率である「最頻値」もプラス1.5%で、前月のプラス1.6%を下回った。

上昇品目の比率は一段と減少した。7月は75.7%と、前月の78.7%を下回った。下落品目は18.8%で、前月の16.1%を上回った。

一連の指標は日銀が総務省発表の全国消費者物価指数をもとに算出し、毎月発表している。23日発表の7月の生鮮食品を除く総合指数(コアCPI)は前年同月比プラス2.7%と、前月のプラス2.6%を小幅に上回る一方で、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)はプラス1.9%にとどまり、伸び率は22年9月以来の2%割れとなった。