インフレ低下は順調、ECBは取り組み継続=レーン専務理事

AI要約

欧州中央銀行のチーフエコノミストは、2%のインフレ目標への取り組みが順調に進んでいるが、まだ成功が確実でないため、引き締め的な金融政策が必要との見解を示した。

インフレ率は2025年までに2%に戻ると予想されており、目標達成の不確実性を考慮し慎重な姿勢を続けている。

過度な引き締め政策は成長を抑制し労働市場を弱体化させる可能性があるとし、バランスを保つ重要性を強調した。

インフレ低下は順調、ECBは取り組み継続=レーン専務理事

[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 24日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストであるレーン専務理事は24日、インフレ率を目標の2%へ引き下げる取り組みは「順調に進んでいる」と評価した上で、成功はまだ確実でないため、引き締め的な金融政策がまだ必要との見解を示した。

ワイオミング州ジャクソンホールで開かれた米連邦準備理事会(FRB)の経済シンポジウムで、「ECBの金融政策の有効性に関する私の中間評価は、最重要目標の達成に向けて順調な進展があったということだ」と述べた。

しかしインフレ率は2025年末にようやく2%に戻ると予想されているとして、慎重な姿勢を維持した。

「目標に戻るのはまだ確実ではない」とし、インフレ率を低下させ目標水準に戻す上で必要な期間、金融スタンスは引き締め的でなければならないと述べた。

その一方で、過度に引き締まった政策を長く続けることは、成長を抑制し労働市場を弱めかねないと警告した。

「金利が高すぎる状態を長く続けすぎると、中期的にインフレ率が目標を下回る状況が慢性化し、生産と雇用への副作用を最小限に抑えるという点で非効率になる」と指摘した。短期的な政策についてコメントしなかった。