従業員の不満投稿が多い“ブラック”企業ランキング2024上半期【小売ワースト3】2位ヨドバシカメラ、1位は?

AI要約

インターネット上には勤務先の給料や待遇に不満が溢れており、ダイヤモンド編集部が小売業界の不満を集めてブラック企業ランキングを作成した。

ランキング上位には中古車販売のネクステージが首位で、残業や待遇、雇用環境に関する不満が多く挙げられた。

投稿内容から企業の問題点が浮き彫りとなり、労働環境改善の必要性が浮かび上がっている。

従業員の不満投稿が多い“ブラック”企業ランキング2024上半期【小売ワースト3】2位ヨドバシカメラ、1位は?

 インターネット上には勤務先の給料や待遇などの不満があふれている。そこでダイヤモンド編集部は、小売業界の主要企業を対象とし、企業の与信管理を支援するベンチャーが集めた大量の口コミデータなどを基に、働き方に関する従業員の不満が多い“ブラック”企業ランキングを作成した。対象期間は2024年1月から6月までの半年間。上位には大手スーパー、家電量販、コンビニ、中古車販売などが名を連ねた。(ダイヤモンド編集部 松本裕樹)

● ネガティブ投稿を収集し ランキングを作成

 ダイヤモンド編集部は、小売・外食業界の主要企業を対象とし、企業向けに与信管理サービスを提供するベンチャー企業、アラームボックス(東京・新宿区)のデータを基に、ネガティブな口コミを多く集めた企業のランキングを作成した。

 期間は2024年1月から6月までの半年間。対象企業は226社でネガティブ情報は653件。1社当たりの平均は約3件だったが、ランキング上位に名を連ねた企業は平均をはるかに上回るネガティブ投稿を集めた。

 上位には大手スーパー、家電量販、コンビニ、中古車販売などが名を連ねた。

 次ページからは、ランキング上位の具体的な社名と投稿数とともに、具体的な投稿内容も明らかにする。

 さっそくランキングを見てみよう。

● 1位は中古車販売のネクステージ ネガティブ投稿数はダントツの51件

 24年1~6月にネガティブ投稿が最も多かったのは中古車販売大手のネクステージで、投稿数は51件に達した。

 中古車販売業界では昨年、ビッグモーターが自動車保険の保険金を水増し請求していたことが問題化。さらにネクステージにも飛び火し、保険契約で不適切な対応があったとして、ビッグモーター出身の社長が辞任に追い込まれた。

 ネクステージに関する投稿で目立つのは、働き方に関する不満だ。残業や休日出勤の多さや、心身への負担の大きさを指摘する投稿などが目立った。投稿内容は以下の通りだ。

 「月100時間の残業時間はメンタルがおかしくなるので、なおした方がよい」

「休日出勤や毎日3、4時間の残業は当たり前。休日出勤の記録が残ると困るらしく、勤怠はつけない」

「仕事以外のことは何も出来なくなる毎日がつらくなる」

「仕事量が多すぎるため、給料が低く感じる」

「23時まで残るのも普通。定時で帰れる事はまずない」

「どれだけ残業しても残業代が出なかった」

「サービス残業を強制される」

「ノー残業デーといっても早い時間に出勤しているだけで、実質勤務時間は変わらない」

「炎天下でも毎日、車を朝から晩まで洗車させられて、水も満足に飲めない」

 企業風土や離職者の多さを指摘する投稿も多かった。

 「残業、セクハラ、パワハラは日常茶飯事」

「あれだけ世間を騒がせたにもかかわらず、いまだに体育会系な体質が残っており、お客様への提案内容もグレー。利益重視な営業スタイルなので、良心の呵責(かしゃく)は捨てないと仕事ができない」

「普通にパワハラが横行している。外面は『みんなに愛されるクルマ屋さん』と掲げているが、裏では以前のビッグモーターと変わらない」

「子供がいたら、働けない。育児をしないといけない人は、きつくてやめていった」

「中途で入社した女性5人中、4人が辞めた」

「離職者が多く人が定着しないため、若い社員が多い」

 販売手法などに関する不満もあった。

 「(車体の)下回りがサビだらけの車でも、お客様には良く言って売らなければ、怒られる」

「車の知識があまりないお客さんには、少し高めの料金を請求することがあった」

 また、待遇面では、インセンティブ制度の変更に関する不満が目立った。

 「インセンティブ制度がなくなり、今までのやりがいがなくなった」

「インセンティブが廃止になったせいで、モチベーションを維持できる社員が減った」

「インセンティブ制度が廃止されたため、手当がかなり落ちた」

「インセンティブ制度が廃止されたが、仕組みや仕事内容は何も変わっておらず、社員によってはただ給料が低くなっただけ。売り上げへの圧力も以前と何も変わっていない」