半世紀ぶりに交代! 米大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」最新モデルが運用スタート

AI要約

アメリカのヘリコプターメーカーであるシコルスキー社が2024年に最新のアメリカ大統領用ヘリコプター「VH-92A」を納入。40年以上運用されたVH-3Dの後継機として採用された。

初のミッションを完遂したVH-92Aはバイデン大統領の乗機として運用開始。初フライトはシカゴのオヘア国際空港から市内の駐車場まで。

「マリーン・ワン」とは大統領搭乗時のコールサインであるため、VH-92Aには「パトリオット」という愛称が付けられている。

半世紀ぶりに交代! 米大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」最新モデルが運用スタート

 アメリカのヘリコプターメーカーであるシコルスキー社は2024年8月19日、最新のアメリカ大統領用ヘリコプター「VH-92A」の最終機(23号機)をアメリカ海兵隊に納入したと発表しました。

 

 アメリカ大統領用ヘリコプターは「マリーン・ワン」の愛称で知られ、日本国内でも度々用いられています。

 ただ、これまで用いられていたのはSH-3「シーキング」ヘリコプターを改造した「VH-3D」と呼ばれるモデル。1970年代後半に製造されて以降、40年以上運用していたため、老朽化が進んでおり、後継機の導入が急務でした。

 

 そこで紆余曲折を経た結果、最終的に採用されたのが、シコルスキーS-92をベースに所要の改装を施したVH-92Aです。

 なお、VH-92Aは度重なる問題により納入開始から今まで大統領を輸送することはありませんでしたが、20日、ついにバイデン大統領の乗機として実任務に就き、無事に初のミッションを完遂したといいます。

「マリーン・ワン」としての初フライトは、シカゴのオヘア国際空港から、同市内のソルジャーフィールドにある駐車場までというもの。これにより「マリーン・ワン」は新たな歴史を歩み始めたといえるでしょう。

 ちなみに、「マリーン・ワン」というのはあくまでも運用時の「コールサイン」です。アメリカ大統領が搭乗しているからこそ用いられる無線の呼出符号のため、厳密には大統領が乗っていなければ「マリーン・ワン」とはいいません。

 そのため開発元のシコルスキーでは、VH-92Aに「パトリオット」という愛称を付けています。