スズキが作る[空飛ぶクルマ]が生産スタート!! 年間100機の量産を目指す

AI要約

2023年10月にスズキとスカイドライブ社が共同設立した「スカイワークス」で空飛ぶクルマの製造が本格化2025年大阪万博での飛行が予定される「スカイドライブ(SD-05型)」は3名乗りで商用飛行は計画中スズキはインドでの四輪車生産台数3000万台突破やサステナブル燃料での耐久レース参戦など多角的な活動を展開中

スズキが作る[空飛ぶクルマ]が生産スタート!! 年間100機の量産を目指す

 老若男女問わず誰もが一度は「空飛ぶクルマ」に憧れを持ったことはないだろうか?今回は、来年2025年に大阪万博で実際に飛行が予定されている「スカイドライブ(SD-05型)」を開発したスズキが出資するスカイドライブ社を中心に最新スズキニュースを紹介していこう。

※本稿は2024年7月のものです

文:ベストカー編集部/写真:スズキ、スカイワークス

初出:『ベストカー』2024年8月10日号

 2023年10月に空飛ぶクルマの開発で有名なスカイドライブ社(愛知県)とスズキが共同で空飛ぶクルマの製造会社「スカイワークス」を設立。2024年3月からスズキの磐田工場(静岡県)でいよいよ本格的な製造がスタートした。

 スズキとスカイドライブ社との提携関係は2022年3月から始まっており、研究開発、製造計画、インドを中心とした海外市場の開拓などで協力。同年9月のスズキの出資、2023年12月の追加出資などで関係を強化し、満を持しての今回の製造開始となった。

 製造するのは操縦者含めて3名乗りの「スカイドライブ(SD-05型)」で、2025年の大阪・関西万博での飛行が予定されている機体。当初、お客さんを乗せての商用飛行が計画されていたが、それには間に合わず、万博ではデモフライトのみになるという。

 しかし、2026年以降に国内で型式証明を取得して商用飛行を始める計画は進行しており、磐田工場では年間最大100機の製造が可能になるという。スズキの事業は空にも広がっている。

 スズキは2024年3月末までにインドでの四輪車累計生産台数が3000万台を突破したと発表。3000万台は日本に次ぐ2カ国目で40年4カ月での達成は日本の55年2カ月を大きく凌ぎ最速だった。最も多かったのは1Lエンジンのアルトで506万台だったとか。

 スズキは第45回鈴鹿8時間耐久レース(7月21日決勝)に、40%バイオ由来のFIM公認サステナブル燃料(エルフ製)で参戦する。

 マシンはGSX-R1000Rで、公式燃料ではないので実験クラスの「エクスペリメンタルクラス」で、スズキの社員で構成された「チームスズキCN(カーボンニュートラル)チャレンジ」での参戦となる。

 このマシンは燃料だけでなくタイヤ、オイル、カウル、ブレーキなどにもサステナブルな新技術を投入。過酷な耐久レースで鍛え上げることで技術の向上だけでなく人材育成やCNに対するモチベーションの向上にも繋げていくとしている。